ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

婀娜「やだ、可愛い!」

悠「……」

婀娜「って、アダタンやないかーい!」

悠「…………」

婀娜「アダタン超かわいい!」
パシャ!

悠「………………」

婀娜「自撮りアップアップー」

摩耶「今の一連の流れがすべて独り言でさらに満足してSNSにアップしてる。」

悠「こんなん見せられたら明日からちゃんと笑顔つくれるかわかんなくなる。」

千世子「で、でも、確かに可愛いのは可愛いのだ。」

亘理『SNSとかしてるみたいだし』

累「だけど、アダタンはフォロワーゼロだよ」

悠「聞きたくなかった真実。」

神姫「まぁ、絡んだらめんどくさそうだしね。」

リリス「言いにくいことをハッキリというところが素敵」
累「ほんと、うっとりですわぁー」
スリスリ、スリスリ
神姫「……」

悠「……」
パシャ

神姫「撮ってんじゃないわよ」

悠「あ、つい……コホン。っか、お前らフォローしてやれよ」

累「累はツィッターとかしてないし」

リリス「同じく」

悠「ウソつけ、お前らが手ごろに悪用できるSNSとかやってないわけないだろ。」

亘理『手ごろに悪用できるって……』

神姫「まぁ、明らかに悪意のあるツィートしそうだもんね。」

摩耶「悠くん逮捕ナウ」

悠「やめなさいっ!」

千世子「生々しいのだ」

悠「生々しくない、ありえないわ!」

神姫「ニュースで一面飾るレベルの犯罪者予備軍でしょ」

悠「ちゃうわっ!!」

累「大変、犯罪に巻き込まれる前に対処しないと、みーちゃん!」

千味「日本刀、金属バット、鉈、あとは錆びたノコギリ」

累「錆びたノコギリで!!」

悠「何する気だゴラァーっ!」

摩耶「何かを切断するんだよ。何かをね。」

亘理『工作ってことも……』

千世子「無理があるのだ。」

神姫「無理があるわね。」

亘理『……』

悠「だいたいお前も凶器を渡すな!」

千味「累が喜ぶことをするために私はいるんだよ!!」

累「なんか小腹すいたわ」

リリス「闇食べる?」
ごぼぼ

摩耶「まったく聞いてくれてないね」

千味「累がそれで幸せなら、それでいいんだ」

悠「病院かカウンセリング行け」

亘理『全員連れていった方がいいと思う』

神姫「匙投げられるだけよ」
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