ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「曇ってても暑い!!雲ってても、雲……蜘蛛?」

雨「天気の話のたびに私を引き合いに出すな!」

亘理『雨だしね』

摩耶「蜘蛛の話を……あれ?」

悠「あーあ、大混乱だよ」

雨「私のせいじゃねぇ!!」

【アメノウズメ】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。今日からは妖怪じゃなくて妖女のじゅぎょーになりますなのだ。日本が芦原の中津国と呼ばれていたころのことなのだ。」

悠「アメノウズメ、雨……蜘蛛?」

雨「やかましいっ!!」

摩耶「黙らすには喉を攻撃したらいいよ」

神姫「的確ね」

悠「いやん」

千世子「アマテラスの孫であるニニギが、この地に降り立とうとしていたのだ。すると、すでに天地を照らすひとりの男が目に入ったのだ。このときニニギは、アメノコヤネ、フトダマ、アメノウズメ、イシコリドメ、タマノオヤの5人と、オモイカネ、タヂカラオ、アメノイワトワケを随伴させていたのだ。アマテラスはアメノウズメに銘じて、その名前を聞きに行かせたのだ。男はサルタヒコと名乗り、ニニギを先導するために待ち受けていたと明かしたのだ。」

悠「ルシのパルシがコクーン」

神姫「やめなさい、それ」

亘理『漢字表記でも読めないけど普通にカタカナでも分かりにくいよね。』

摩耶「じゅげむじゅげむみたいな」

悠「ごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつくうねるところにすむところやぶらこうじのやぶこうじぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがんしゅーりんがんのぐーりんだいぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーのちょうきゅうめいのちょうすけ」

千世子「こうしてニニギは無事に葦原の中津国に到着したのだ。そして名前を聞きだしたことでアメノウズメはサルタヒコに使えることになり、その後妻となり、猿女君(さるめのきみ)と呼ばれるようになったのだ。」

神姫「悠、うるさい」

悠「一息で頑張っていったのに…」

サタン「誰も言えなんていってないのだ。」

悠「心ではいってた」

神姫「誰の心なんだか」

千世子「「古事記」などにでてくるアメノウズメは、アマテラスの「天岩戸隠れ」で有名な女神なのだ。一般には天岩戸の前でセクシーダンスを披露して神々を喜ばせて、外の様子が気になったアマテラスが少しだけ岩戸を開いた時にタヂカラオが岩戸をこじ開けてアマテラスを引きずりだしたとされているのだ。」

悠「んー……世界の?」

摩耶「暗黒世界?」

悠「光もください」

神姫「レーザー光線的な?」

悠「レーザーって聞くとバラバラにされるきがする」

千世子「アメノウズメがサルタヒコの前に現れた時も、このセクシーダンスと同じ姿だったのだ。「日本書記」の記述では「胸をさらけ出して、裳帯をへそまで垂らした」姿とあるから、かなり際どい格好だっただろうなのだ。」

摩耶「バイオのアレ」

悠「あと、なんかレーザーの鞭みたいなので焼き切られる映画あったよな」

神姫「JMね」

悠「ああ、それだ。記憶屋ジョニィな。」

神姫「あの映画って正直雑よね。早すぎたマトリックス的な」

千世子「天狗の祖とされ、天孫降臨以前の日本からすればまさに建国の美女だったに違いないのだ。」

摩耶「北野武もでてたよね」

悠「刀で二人ぐらい斬り殺すシーンがあったな」

亘理『ハードな映画だね』

悠「そうか?人が死なない方が不自然だろ」

千世子「またある日、アメノウズメが海の生き物の名前を聞きまわっていたときのこと、1匹だけ口をきかないものが居たのだ。アメノウズメは怒ってその口を裂いてしまったのだ。ナマコの口が裂けているのは、このためだというのだ。アメノウズメの激しい面が垣間見えるエピソードなのだ。以上、アメノウズメのじゅぎょーだったのだ。」
48/100ページ
スキ