ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ぜぇぜぇ……クリア、したぜぇぃ」

ジャララララッ

摩耶「まだ出てる」

神姫「なんで500円で10万円出てきてるのよ」

ブラフマン「仕様です」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。前回のつづきからで磯女の上半身は髪の長い絶世の美女だが、下半身は幽霊のようにぼやけているか、蛇や龍のような姿をしているのだ。ふつうの女性と変わらない姿であるという伝承や、磯女を後ろから見ると岩に見える、という伝承もあるのだ。」

悠「のうみそつかれた~」

摩耶「悠課長、ヒエピタはる?」

悠「ゲームセンターUX」

神姫「十分元気そうね。」

悠「さすがに5×5はきつい」

千世子「そして、四国の北西にある愛媛県南西部、宇和地方などに出没するのは「濡れ女子」という妖怪なのだ。この妖怪は、濡れ女と違って人を喰らうなどの残酷な行為はしないが、別の方法で人間を困らせるのだ。」

亘理『でも、お金持ちになったね。』

悠「そうだな。この金で新しい農機具と苗と肥料を……」

摩耶「え、吉音ちゃんやゆえちゃんのご飯代でしょ?」

亘理『ガルルッ!』

悠「なんか唸ってる人いる」

千世子「濡れ女子は洗い髪、つまり風呂上がりのように濡れた髪で現れ、人を見るとにたりと笑うのだ。このときみられたものが笑い返してしまうと、濡れ女子はその人間に一生つきまとうのだ。いうなれば濡れ女子は、妖怪版ストーカーなのだ。」

悠「おれの濡れ髪の方がきれいだと見せつけてやりたいな」
亘理『ガジガジッ』

摩耶「噛まれてるよ」

サタン「我はシュークリームが食べたいのだ」

神姫「そして強奪されていく500円玉」

千世子「牛鬼単体の伝説は、近畿や四国、中国地方などに伝わっているのだ。牛鬼は単体でもコンビ時とおなじく凶暴な性格で、人間に害を与える妖怪として知られているのだ。」

悠「おいおい、おれの脳味噌を絞った金を」

摩耶「拷問かな?」

神姫「ぐちゃぐちゃになるわね。」

ブラフマン「脳味噌のミンチソテー」

亘理『うぷっ』

千世子「牛鬼は出会うだけでその人間を病気にしたり、影を舐めることで食い殺してしまうと伝えられているのだ。ほとんどの場合牛鬼は凶暴で、人や家畜に害を与えるが、和歌山県には人助けをした牛鬼の物語も伝わっているのだ。また、島根県北部では、牛鬼は人魂のような姿で現れるのだ。人魂姿の牛鬼は、雨の日が続いた時などに、身体にまとわりつく白い光として現れるらしいのだ。」

メフィスト「おえぇっー」

悠「なんで悪魔が一番ダメージ受けてんだ」

メフィスト「私、ゲテモノは苦手なのデース。美食家なのデース。」

悠「冷ややっこと枝豆つつきながら日本酒のんでね奴が美食家とな」

亘理『おっさんだー』

千世子「おもしろいことに、愛媛県の南宇和郡では、牛鬼が悪霊を追い払うという伝承があるのだ。これを記念した「牛鬼祭り」という祭りがあり、毎年7月22日から3日間、竹で編んだ全長5mほどの牛鬼を数十人が囲んで町を練り歩くのだ。そのほかにも、西日本、四国、九州に、牛鬼を祀る祭りや、牛鬼、牛神の祭りが伝承されているのだ。以上、濡れ女と牛鬼のじゅぎょーだったのだ。」
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