ー奇談ー學校へ行こう(2)3
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ピザだけで4万オーバー使うとかびっくりだわ。」
神姫「自分の分は払うわよ」
悠「いいよ別に、払うべきなのは……」
天魔「甘い、しょっぱい、甘い、しょっぱいの無限じゃな!」
摩耶「ダブルピザループしてるね」
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。前回の続きからでオッパショ石のような奇妙な石の伝説は、徳島県に限らず全国に存在するのだ。そのほとんどは「夜になると泣き声をあげる」というものなのだ。」
悠「夜になると喘ぎ声だったら……」
摩耶「頭大丈夫?」
悠「平気だぜ」
神姫「末期でしょ」
揺光【妾は昼間からでも善いぞ】
千世子「例えば静岡県の西部、掛川市のはずれには「夜泣き石」という石があったのだ。この石には、石のすぐそばで盗賊に殺された妊婦の霊が憑りついて、夜になるとお腹の子供を思って泣いたというのだ。奇跡的に生きていた妊婦の子供が母の仇を討ったため、それ以来夜泣き石は泣かなくなったのだ。」
悠「石が泣くのは聞いたことないが……」
亘理『ないが?』
悠「……特にボケを思いつかなかったでござる。」
摩耶「勢いでボケるのやめなよ」
神姫「ボケる必要もないものね。ボケれてないけど」
千世子「関東地方の北西にある群馬県のほぼ中央、吾妻郡中之条には「囀り石」という石があり、親の仇を探していた男に仇の居場所を教えたという伝説があるのだ。男が見事に仇を討ったあと、囀り石は神として祀られたのだが、石の声に驚いた別の旅人が刀で切りつけてから喋らなくなってしまったのだ。」
悠「ボケの宝物殿と呼ばれたおれがボケれないのはダメじゃん?」
摩耶「宝物?」
神姫「掃き溜めでしょ」
悠「……秘法館」
神姫「弾針剄」
チュドン!
千世子「中国地方の東部にある岡山県には、他の場所から取ってきた石が「元の場所に帰りたい」と泣いた、という伝承もあるのだ。岡山県南西の生石(おんじ)(現在の浅口市)地区にある「生石皇様」と呼ばれる石がそうなのだ。この石は庭園の飾りにするために、生石から岡山城の庭園まで運ばれたのだが、加工しようとのミノを入れると黒い血をふきだし、夜になると「生石へいのう(生石に帰りたい)」と泣いたといのだ。石工はさすがに気味が悪くなり、この石は元あった生石へと返されたのだ。」
悠「めっちゃ痛い」
天魔「げふっー」
摩耶「食べきった」
天魔「もー食えん」
大天狗「……」
千世子「日本全国に不思議な石の伝説が残っているのは、日本人に「石」を信仰する慣習があるからだと考えられるのだ。」
天魔「まて、天狗の長たる我を縛り上げるとはどうなのだ?」
ギリギリ
大天狗「こうでもしないとまた逃げるでしょう」
悠「よかったら、鎖もあるけど」
天魔「なにを用意しとるか!!」
悠「ここ、なんか色々と落ちてるんだよ」
千世子「日本では大昔から、石には神や霊的なものが宿ると信じられていたのだ。そのため神社などでは、石をご神体として祀る習慣があるのだ。特に色や形が独特だったり、模様のある石は、神を宿す力が強いとしてご神体に選ばれることが多かったのだ。」
摩耶「この前、塩の小瓶がやたら転がってたよ」
亘理『私は色とりどりのハンガーをみたことがある』
悠「なんか生活感あるな」
神姫「だからってその辺りに転がってるもんじゃないわよ。」
千世子「また、神や霊が宿っていない石そのものにも霊的な力があると考えられていたのだ。中国地方の日本海側、島根県の中ノ島にある奈須神社に祀られている「石神さん」という石は、なんと年々成長して大きくなっているというのだ。このように、石が成長したり、石が増殖したりという伝承は、日本各地に伝わっているのだ。以上、オッパショ石のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「ピザだけで4万オーバー使うとかびっくりだわ。」
神姫「自分の分は払うわよ」
悠「いいよ別に、払うべきなのは……」
天魔「甘い、しょっぱい、甘い、しょっぱいの無限じゃな!」
摩耶「ダブルピザループしてるね」
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。前回の続きからでオッパショ石のような奇妙な石の伝説は、徳島県に限らず全国に存在するのだ。そのほとんどは「夜になると泣き声をあげる」というものなのだ。」
悠「夜になると喘ぎ声だったら……」
摩耶「頭大丈夫?」
悠「平気だぜ」
神姫「末期でしょ」
揺光【妾は昼間からでも善いぞ】
千世子「例えば静岡県の西部、掛川市のはずれには「夜泣き石」という石があったのだ。この石には、石のすぐそばで盗賊に殺された妊婦の霊が憑りついて、夜になるとお腹の子供を思って泣いたというのだ。奇跡的に生きていた妊婦の子供が母の仇を討ったため、それ以来夜泣き石は泣かなくなったのだ。」
悠「石が泣くのは聞いたことないが……」
亘理『ないが?』
悠「……特にボケを思いつかなかったでござる。」
摩耶「勢いでボケるのやめなよ」
神姫「ボケる必要もないものね。ボケれてないけど」
千世子「関東地方の北西にある群馬県のほぼ中央、吾妻郡中之条には「囀り石」という石があり、親の仇を探していた男に仇の居場所を教えたという伝説があるのだ。男が見事に仇を討ったあと、囀り石は神として祀られたのだが、石の声に驚いた別の旅人が刀で切りつけてから喋らなくなってしまったのだ。」
悠「ボケの宝物殿と呼ばれたおれがボケれないのはダメじゃん?」
摩耶「宝物?」
神姫「掃き溜めでしょ」
悠「……秘法館」
神姫「弾針剄」
チュドン!
千世子「中国地方の東部にある岡山県には、他の場所から取ってきた石が「元の場所に帰りたい」と泣いた、という伝承もあるのだ。岡山県南西の生石(おんじ)(現在の浅口市)地区にある「生石皇様」と呼ばれる石がそうなのだ。この石は庭園の飾りにするために、生石から岡山城の庭園まで運ばれたのだが、加工しようとのミノを入れると黒い血をふきだし、夜になると「生石へいのう(生石に帰りたい)」と泣いたといのだ。石工はさすがに気味が悪くなり、この石は元あった生石へと返されたのだ。」
悠「めっちゃ痛い」
天魔「げふっー」
摩耶「食べきった」
天魔「もー食えん」
大天狗「……」
千世子「日本全国に不思議な石の伝説が残っているのは、日本人に「石」を信仰する慣習があるからだと考えられるのだ。」
天魔「まて、天狗の長たる我を縛り上げるとはどうなのだ?」
ギリギリ
大天狗「こうでもしないとまた逃げるでしょう」
悠「よかったら、鎖もあるけど」
天魔「なにを用意しとるか!!」
悠「ここ、なんか色々と落ちてるんだよ」
千世子「日本では大昔から、石には神や霊的なものが宿ると信じられていたのだ。そのため神社などでは、石をご神体として祀る習慣があるのだ。特に色や形が独特だったり、模様のある石は、神を宿す力が強いとしてご神体に選ばれることが多かったのだ。」
摩耶「この前、塩の小瓶がやたら転がってたよ」
亘理『私は色とりどりのハンガーをみたことがある』
悠「なんか生活感あるな」
神姫「だからってその辺りに転がってるもんじゃないわよ。」
千世子「また、神や霊が宿っていない石そのものにも霊的な力があると考えられていたのだ。中国地方の日本海側、島根県の中ノ島にある奈須神社に祀られている「石神さん」という石は、なんと年々成長して大きくなっているというのだ。このように、石が成長したり、石が増殖したりという伝承は、日本各地に伝わっているのだ。以上、オッパショ石のじゅぎょーだったのだ。」