ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「とりあえずどっかにやっといてコレ」

黒い玉【ベラベラベラベラ】

ブラフマン「はいはい、向こうで続きは聞きますからね。」

神姫「ラジオの垂れ流しみたいになってたわね」

悠「めっちゃ子供の自慢されたわ」

千世子「はーい、じゅぎょーはじめますなのだ。前回の続きからで狸の本場は確かに四国だが、四国以外にも狸の伝承は無数にあるのだ。例えば日本の狸妖怪のうち特に有名な3体「日本三大狸」は、すべて四国以外の地域に伝わる狸たちなのだ。日本三大狸は、異説もあるがほとんどの場合は次の3体なのだ。この三体には「島に住んでいる」「神として祀られている」という共通点があるのだ。」

亘理『すっごいマシンガントークだったね』

悠「もうあれ石か何かに話しかけてたらいいんじゃないかな」

神姫「悠もそうすればいいんじゃないかしら?」

悠「どういうことだろうか!!」

摩耶「察して」

千世子「『佐渡の団三郎貉』新潟県沖の海に浮かぶ佐渡島に伝わる狸なのだ。新潟では狸のことを「貉」と呼ぶため、団三郎狸ではなく団三郎貉と呼ばれるのだ。木の葉で買い物をしたり人を化かしたりもしたが、困った人にお金を貸すなど、人情味溢れる一面もあったのだ。彼は佐渡の貉たちの親玉であり、現在では「二つ岩大明神」という名前で祀られているのだ。」

悠「察しません!」

神姫「うるさい」

悠「すいません!」

サタン「情けないのだ」

悠「殴られるのは嫌なんだ!」

千世子「『淡路の芝右衛門狸』大阪と四国の間の海に浮かぶ巨大に島、淡路島に伝わる狸なのだ。名前は、芝右衛門という農民の元に現れたことからついた名前らしいのだ。」

摩耶「芝右衛門……芝衛門?」

神姫「芝衛門……後楽?」

悠「アレは皮剥いで焼き払おう。そうだ、焼き払おう」

亘理『悠ちゃんの目のハイライトが消えた』

摩耶「レイプ目」

千世子「芝右衛門狸に関する伝承はさまざまだが、そのひとつに、阿波狸合戦に参加しようとしたというものがあるのだ。しかし、芝右衛門は戦いに参加する前に武士に化けて芝居を見物していたところ、犬にかみ殺されてしまったのだ。」

悠「今、誰かレイプっていった?いやらしい!」

神姫「……」
ピッ!
ズンッ!
悠「くぎゃっぁ!!」

摩耶「悠君も丸焼きでいいんじゃないかな」

千世子「『屋島の禿狸』香川県の北東にある屋島に伝わる狸。禿狸の先祖は死にかけていたところを平安時代末期の武将「平重盛」に助けられ、それ以降平家を守護してきたのだ。しかし平家が滅びると禿狸は故郷の屋島に帰り、四国の狸たちの総大将となったのだ。その後、禿狸は猟師に撃たれて死んでしまうが、その霊は徳島に移り住んだといわれるのだ。屋島の禿狸は死後も大御所として尊敬されていたらしく、阿波狸合戦のときは、金長と六右衛門を仲裁したといわれているのだ。以上、金長狸＆六右衛門狸のじゅぎょーだったのだ。」