ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

ブラフマン「カカカッ」

メフィスト「HAHAHA」

悠「極性悪コンビが笑ってやがる」

千世子「あんちんが加わったらトリオなのだ。」

悠「ハハッ」
ガシッ!
千世子「笑いながらヘッドロックかけようとしないで欲しいのだ!」

摩耶「発剄」
ズンッ!
悠「おぶぁっ!」

ブラフマン「薬いかがですか?今回はあらゆる傷が治りますが両目に花粉症の10倍かゆくなりますが。」

悠「捨てとけ!!」

亘理『10倍ってそれもう目をかき潰すレベルじゃん』

神姫「回復薬じゃなくて毒ね。」

メフィスト「それよりもブラフマンが悠さんに紹介シたい方がいるそうデスよ」

悠「遠慮しておきます。」

ブラフマン「そんな快く快諾してくださるとは。」

悠「やべぇ、話聞かないタイプだ」

摩耶「悠君と同じだね」

神姫「そうね」

悠「おれは大事なことと自分に有益なことはちゃんと聞くし!」

ブラフマン「その方というのは最古の魔王様なのですがね」

悠「ダメダメ、うちにはもう賢さのパラメーターが低い魔王がもういるんですかね!元いたところに返してらっしゃい!」

サタン「……」
ヂ、ヂヂッ、ヂヂヂッ

悠「はい、そのデスボールみたいなエネルギー弾を霧散させなさい。」

ブラフマン「それでは魔王様です」
ブォン!
黒い靄【……】

悠「……ガス?」

ブラフマン「魔王様は封印されているのでこうやって意識の一部を飛ばしているのです」

悠「封印されちゃってるの?!」

ブラフマン「かれこれ7891回ほど」

摩耶「めっちゃ封印されてる」

悠「魔王としてダメじゃん」

ブラフマン「いえ、封印されていなかったら銀河がなくなります」

悠「は?」

メフィスト「魔王の中でも最古、原始の魔王と呼ばれる方で存在するだけであらゆるエネルギーを吸い取ってしまうまデース。」

ブラフマン「なので実態をもって復活すると星自体を取り込んで無限に成長してしまうのです。なので普段は自分から封印されて、無駄にたまったエネルギーを消費するために新種の魔物などを生み出して暮らしています。」

神姫「質問」

ブラフマン「何千回か封印されてるってことは解けてることもあるのよね。なんで?」

黒い霧【ああ、それ勇者とかが生まれるたびに解けちゃうのよ。あと、封印のエネルギー自分で吸っちゃったりして。我ながら困っちゃうんだよねぇー。】

悠「喋れんのかい!」

千世子「普通は魔王が復活したから勇者が生まれるんじゃないのだ?」

黒い霧【昔はそうだったけどね。今だと封印が解けるより先に勇者とか英雄が転生しちゃうんだよね。それに合わせてこっちも仕方なく封印解いてる感じ。そのたび他の世界の魔王とか悪魔とか、息子とかに頼んでさっさと封印し直してもらうからもう気使いぱなし。】

悠「息子とかいるんだ…」

黒い霧【そうなのよ。もー、それが良い子でなー。ほとんど我の封印のために身を粉にして働いてくれてベラベラベラベラ】

悠「はぁ、ええ、はいはい……」

神姫「……めっちゃ話してるわね」

ブラフマン「封印されて暇なのでああやって話し相手を探しまくっているんです。一度捕まったら延々と話つづけられます。」
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