ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(3/17/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

神姫「……」

摩耶「神姫ちゃん、なによんでるの?」

神姫「っ……摩耶くん、ちゃんは止めてくれないかしら。」

花描「じゃあ姫ちゃんとか」

神姫「絶対やめて」

悠「お前ら仲良くなったよな。今のお前らは摩耶と花描くんの事であって神姫の事ではあるからな。」

摩耶「かなり調教されてるね。」

花描「小鳥遊じゃなく形無しだな。よく間違えられてるみたいだし」

悠「おれより上手いこというんじゃねぇ!」

千世子「悠のあんちんがまた叩かれないうちにじゅぎょー開始なのだ。」

【生命創造】
自ら神になるための術

悠「おれも頑張れば生命創造できるぞ沢山。」

神姫「へぇ、どうやって?」

悠「ぴよこ先生、どうぞ授業をお続けくださいませ。」

千世子「「自らの力で、人工的な生命を作り出す」それは魔法使いたちにとって、不老長寿の術と並ぶ最大のテーマなのだ。」

摩耶「ふむ、やや興味深いね。」

花描「蘇生や生命創造は禁忌なはずだしな」

悠「それいったら悠(女)はどうなるか解らないよな…」

千世子「生命創造には、さまざまな手段があるのだ。「何もないところに生命を出現させる」という意味では「精霊や悪魔の召喚」も生命創造の一種といえるのだ。」

花描「ピエロちゃんはそっちがわなんじゃね?」

悠「あー…そうだな。中二病バリバリだし」

摩耶「ツインテドクロの髪留めはいい感じだけどね。」

悠「そういう娘がタイプだったっけ?」

摩耶「タイプというか、僕の感想」

悠「居るならくれてやるよ」

花描「じゃあもらう。」

神姫「なんの話ししてるんだか…」

千世子「自然科学が十分に発達していなかった時代は、「生命・生物」の定義がハッキリしていなかったこともあって、死体を動かす「ゾンビ」の術や、今ではいう「ロボット」のようなものまで全部まとめて「生命創造」として扱われていたふしもあったのだ。」

悠「え、なに、悠(女)ってわりといける方なの?」

摩耶「悠くんの中で美人とか可愛いの境界線ってどのあたりなの?」

悠「あー…神姫は美人、千世子は可愛いかな。」

花描「まぁ、それは歳の部分も有るだろ。」

摩耶「悠くんてゆうちゃんには平気でブスとかいいそうで怖いよね。」

悠「いったことは有る。」

花描「あるのかよ…」

悠「だが…おれだってブスにブスとかいわないよ。なんだほら、身内っか、妹にいうみたいな……あ、チンコの事を息子っていうみたいなアレだよ」

摩耶「もっ……」

神姫「……」

ガシッ…ドゴッ!!!

花描「実に綺麗なブレインバスターだ」

摩耶「もっと別な例えが合っただろうにね」

千世子「えーと…死体を動かす術についてはリジェネレーションで解説したとおりで、精霊や悪魔の召喚については「召喚魔法」で、またじゅぎょーするのだ。明日からはそれ以外の生命創造術についてじゅぎょーしていくのだ。」

悠「ヒューヒュー…ヒューヒュー…」

摩耶「ここに生命が終焉を迎えかけてるね。」
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