ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雨降って少しは涼しくなるかと思ったら夕方には晴れてましたドン」

摩耶「ドン?」

悠「グリプトドン」

亘理『なにそれ?』

神姫「アルマジロみたいな生き物」

悠「昔ドラえもんの映画に出てただろ」

亘理『わかんない』

悠「てゃんでーぃ!」

亘理『どゆことっ?!』

千世子「なぞの江戸っ子なのだ」

悠「僕っ娘は?」

摩耶「我っ娘ならいるよ」

サタン「我なのだ!」

悠「ああ、うんーそだねー」

サタン「サタンオーラ」

ズバァァァンッ!
悠「全身が痛い!!」

摩耶「怪獣とかの光線ってこんな感じかな」

千世子「ああ、なっとくなのだ。」

悠「すげぇひりひりズキズキする!!」

サタン「本気だったら今頃消し炭なのだ」

悠「本気でなくてよかったよ!!」

ブラフマン「回復薬は如何ですか?」
ずるっ

亘理『ひゃっ!!』

悠「なんで天井下りのお前が天井から下る悪魔に驚くんだ」

亘理『いやいや、いきなり天井からズルって出てきたら驚くでしょ!!』

神姫「完全にブーメランよね」

悠「それで回復薬って?」

ブラフマン「文字通りの回復薬ですよ。どんな傷にも効きますし、欠損した手足なども元に戻ります」

悠「へー、すげぇ。けど悪魔が渡してくるものってだけでうさんくせぇ」

ブラフマン「そう。臭いんです」

悠「……は?」

ブラフマン「効能はたしかなんですがとてつもなく臭いんです。カカカッ」

悠「……」

ブラフマン「さぁ、どうぞ、ぐぃっと」

悠「しかも飲み薬かよっ!!」

摩耶「成分は?」

ブラフマン「7.8割は生き物の汁です」

悠「ますます飲みたくない」

神姫「悪魔なんだから薬なんか使わず魔法的なものでどうにかできないの?」

ブラフマン「できますよ。できますが悪魔ですからね。嫌がらせも兼ねてこういうくだらないアイテムを送りつけてるんですよ。カカカカッ」

悠「悪魔かコイツ」

千世子「悪魔なのだ。」

悠「メフィストとは違った性質の悪さがあるな」

ブラフマン「お褒めいただき光栄です」

摩耶「悪魔らしい反応」

神姫「とりあえず、薬瓶が割れて大惨事になるまえにどうにかしときなさいよ。」

悠「おれが?」

摩耶「いっきいっき」

悠「駒狸汁は飲めてもこれは無理」
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