ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「今日も一日暑かった」

亘理『曇ってた気もするけど』

悠「蒸し暑かった。」

摩耶「まぁ、半袖でそこそこ汗が出る程度には蒸し暑かったね」

千世子「摩耶君は長袖なのだ」

摩耶「僕は肌弱いからね。」

悠「おれもナイーブ」

神姫「殴られたいの?」

悠「殴られたくないデス。」

サタン「寒い暑いなんて気合の問題なのだ。」

悠「お前は肌色多いしな」

サタン「ダメなのだ?」

悠「もっと際どくなってもいいと思う」

亘理『ガジッ!』
悠「ちょーいてぇ」

千世子「あんちんは色々と発言が酷いのだ」

悠「今に始まったことじゃないだろ!」

神姫「自分でいってんじゃないわよ」

悠「客観的に自分を見れる。素敵じゃない?」

神姫「悠じゃ無かったらね」

悠「ああ、おれはもう素敵がカンストしてると」

神姫「……」

摩耶「人を殴るのに適した長さの硬い棒ならあるけど」

悠「捨てようか」

摩耶「殴らずに捨てるなんてもったいない」

悠「恐ろしやー」

神姫「やっぱり蹴るわ」
ゲシッ
悠「痛い」

千世子「あんちんは何がしたいのだ?」

悠「小鳥遊悠は静かに生きたい」

摩耶「激しい喜びは?」

悠「いらない」

摩耶「そのかわり?

悠「深い絶望もない?」

摩耶「植物の心の?」

悠「ような人生を… そんな平穏な生活こそ、わたしの目標だったのに」

亘理『誰』

悠「吉良吉影先生」

神姫「人殺しにでもなりたいの?」

悠「いや、モナリザの手に勃起はできないしなぁ」

サタン「なにをいっとるのだ。」

悠「でも、「この吉良吉影自分で常に思うんだが、強運で守られてるような気がする…そして細やかな気配りと大胆な行動力で対処すれば…けっこう幸せな人生を送れるような気がする…クックックックッ…。」って思うようにはなりたい」

摩耶「悠君は悪運とかだけどね。もってるの」

悠「もってないよりはいいさ。」

神姫「悪運だけってのは役に立たないでしょうけどね」

悠「幸運の女神もおれに惚れてるよ絶対」

亘理『ガジッ!』
悠「……」

摩耶「齧られてるけど」

悠「闘争は、わたしが目指す平穏な人生とは相反しているから嫌いだ…ひとつの闘いに勝利する事は簡単だ…だが、次の闘いのためにストレスがたまる…愚かな行為だ。他人と争うのは、きりがなくムナしい行為だ。」

神姫「今言う場面ではないわよ。」
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