ー奇談ー學校へ行こう(2)3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『んんー』

悠「どした?」

亘理『なんかちょっとダルくって』

悠「薬物依存回復施設か?」

亘理『はい?』

悠「ドラッグ(DRUG=薬物)のD、アディクション(ADDICTION=嗜癖、 病的依存)のA、リハビリテーション(Rihabilitation=回復)のR、センター(CENTER= 施設、建物)のCでDARC(ダルク)」

亘理『……』

摩耶「よくそういの瞬時に思いつくね」

悠「へっへーん!」

千世子「褒められてはないのだ」

悠「ほめろよ。褒めて伸びる子、悠君だぞ」

神姫「褒めて調子に乗るタイプでしょ」

悠「強く否定はしない」

摩耶「しない×、できない○」

悠「それでダルイって?」

亘理『あ、覚えててくれたんだ』

悠「具体的には?」

亘理『なんかだるくてふらついてちょっと目まい』

悠「じゃあ、これ奥歯で噛んで水飲むといい」
スッ
亘理『飴?あむっ……しょっぱっ?!』

悠「ほら、水のめ」

亘理『んぐんぐっ……ふーーあれ、なんかさっきより楽になったかも』

千世子「さっきのなんなのだ?」

悠「岩塩」

亘理『塩?!』

摩耶「塩と水……脱水症の典型だね」

亘理『私、脱水症だったの?!』

悠「室内で涼しいところにいても脱水症にはなるからな。」

千世子「というか、妖怪も脱水症になるのだ?」

サタン「毒抵抗があれば平気なのだ」

悠「脱水症は毒ではないぞ」

サタン「……」

悠「なんじゃいその顔は!」

亘理『あー、でも口の中しょっぱい』

摩耶「水分とったほうがいいよ」

亘理『そーする』

スキュラ「塩水のみますか?」

亘理『イエ、エンリョシマス』

悠「塩分とりすぎもよくはないからな。ポカリトとかが一番いい」

亘理『はーい』

神姫「まぁ、実際これからは脱水症とかに気をつけとかないとね。」

摩耶「僕も基本日向は歩きたくなくなってる」

悠「おれは麦わら帽子かぶってクワ片手に畑づくり」

千世子「農家なのだ?」

悠「少しずつ隣の空き家を畑にしていってるんだ」

亘理『となり空き家なんだ……いや、空き家だからって勝手にしたら駄目じゃない?』

摩耶「そもそも人住んでるし」

亘理『えっ?』
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