ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「織田のぶにゃが……」

亘理『信長』

悠「のぶにゃが」

神姫「そういうキャラいたわね」

亘理『いるんだ?!』

悠「基本的には信長と変わらないよ。ただ、猫なだけ」

千世子「だいぶ違うと思うのだ」

悠「そんなことねーよ。だって信長って言ったら鬼になったり竜になったり巨大化したり空飛んだり怪光線出したり真っ二つになっても生きてたり……」

千世子「……」

悠「猫になるぐらい可笑しくないだろ?」

摩耶「前提がおかしいよね」

悠「おれは久遠って名前の信長がいいと思う。」

摩耶「戦国恋姫」

亘理『姫?女?』
ガチン、ガチン!

悠「怖いデス」

千世子「あんちんの女好きはもはや病気なのだ」

悠「男好きよりいいだろ」

スキュラ「一部の方々からは喜ばれるかもしれませんよ」

悠「いいです」

摩耶「肯定的な意味で?」

悠「ではない!」

摩耶「お熊さん呼ぶ?」

悠「呼ばんでよろしい!あと、あの人、おれの事はそこまで好みでないっぽいけど食うか食わないかだったら全然食えるっていってるからヤバいんだって!!」

神姫「ガチの人なのね」

摩耶「でも、お熊さんって女性、ごほっ」

悠「見てみろ。今、咳こんだだろ心と脳が女性扱いするのを拒否ってんだよ」

神姫「そこまで力説する?」

サタン「怯えの色も見えるのだ」

悠「あらゆる魑魅魍魎よりもお熊さんのが怖いってことだ」

スキュラ「化け物なのですか?」

悠「似たようなもんかな」

神姫「そのうち本気で絞殺されるわよ」

摩耶「やっぱり連絡入れとく?」

悠「いれなくていいし、なんで連絡先しってんの」

摩耶「マリアちゃんが教えてくれた」

悠「教えてくれたとしても登録しとくかね、普通……」

摩耶「なんかの役に立つかもしれないし」

悠「多分、役に立つことはないし、役に立てないでくれ」

亘理『恐怖の電話みたい』

悠「メリーちゃんぐらいならどうにでもできるんだけどなぁ」

千世子「メリーさんって相当な悪霊のはずなんだけど……」

悠「メリー「ちゃん」だからな。まぁ、メリーさんでもお熊さんよりは怖くないだろう」

摩耶「もう比べる相手が化け物前提なんだね」

悠「だって怖いもん」