ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「蒸しパンにあんこを挟んだもの。」

摩耶「食べていいの?」

悠「どうぞ」

千世子「ふんわりもちもちしてるのだ」

亘理『餡はしっとりしてて美味しい』

悠「これを新しいメニューとして加えようと考えてる。」

神姫「悪くはないけど……普通よね」

悠「ふっ、そういわれると思って、はい、黒糖蒸しパンにあんこを挟んだもの」

サタン「ふんわりもちもちしてるのだ」

スキュラ「黒糖のあっさりした甘みが加わっていいですね。」

悠「どうよ」

神姫「……もう一回いうけど悪くはないけど普通」

悠「ふふふっ。ならばよもぎ蒸しパンにあんこをはさんだものだ!!」

「「ふんわりもちもちしてるのだ」」

ベヒモス「ヨモギの香りがいいモス」

神姫「……」

悠「養豚所の豚を見る目?!」

摩耶「まぁ、テンドンにしても弱いよね。」

神姫「っていうか、結局同じよね。」

悠「グリーンピースをマッシュポテトを混ぜた、グリーンマッシュ。人参とマッシュポテトを混ぜた人参マッシュ。マッシュポテトとマッシュポテトを混ぜたダブルマッシュの発想で作ったんだけどなぁ」

神姫「発想元が悪い」

千世子「ダブルマッシュってけっきょくマッシュポテトなのだ。」

摩耶「古畑任三郎であったね」

悠「ちゃららーちゃららーちゃらららー」

サタン「でも、我は嫌いじゃないのだ。」

亘理『私も!私もいいと思うよ!!』

悠「そら、良かった」

摩耶「ちなみに久秀ちゃんはなんていってるの?」

悠「神姫と同じようなことと一爆破された」

神姫「私も弾針剄ぶっばすればよかったかしら」

悠「口でいってくれれば理解できるから」

摩耶「理解できるのに黒糖とヨモギを出したんだね。」

悠「だって、別物は別物だし」

千世子「いっぺんに出して三色蒸しパンってしたほうがいいと思うのだ」

悠「久秀も同じこと言ってたわ」

摩耶「つまりひと通りのやりとりしたうえで出したんだね。」

悠「うん!」

神姫「ぶん殴っていい?」

摩耶「いいよ」

神姫「どうも」
ゴッ!
悠「ぐふっ!?」

千世子「あんちんの返事は聞かないパターンなのだ。」

神姫「駄目っていっても殴ってたけどね。」

悠「ガチ拳はやめて……ガチで痛いから」

神姫「痛くしないと理解しないでしょ」