ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あったかい日が続くといいなぁ。」

サタン「でも、虫が湧くのだ。」

悠「なんだ魔王のくせに虫が苦手なのか?」

サタン「あいつら上手く殺さないと毒の体液をまき散らしたり死肉に寄生して無数に繁殖して汚いのだ。」

悠「あ、ただの虫じゃねぇわ、それ。」

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。天狗は、神通力でさまざまな怪現象を起こすことができるというのだ。天狗が引き起こす怪現象のほとんどは山の中で起きるのだ。例えば「天狗つぶて」は、山の中で大量の石ころが降ってくるという現象なのだ。ところが直後に地面を見て見ても、降ったはずの石ころはどこにも見当たらないというのだ。」

悠「天狗の天狗装束ってエロいよな」

亘理『あん?』

悠「お口チャックノリス」

摩耶「ひとついい?」

悠「なぁに?」

千世子「山の中から、斧やのこぎりなどで木を切り倒す音が聞こえることがあるのだ。これは「天狗倒し」という現象で、後日音がした場所にいってみると、実際に木が倒れているのだ。音を出したのが木こりなら、倒した木を持ちかえる筈なのだが……。」

摩耶「天狗装束がエロイんじゃなくてさ、それを女の子が着てるから悠君的にエロいってだけだよね。」

悠「んー?」

摩耶「例えばツナギってあるじゃん。あれをおっさんがきてたら?」

悠「作業のおっちゃん」

摩耶「神姫さんが着てたら」

悠「……あ、エロイわ。汗なめたい」

千世子「その他にも、突然大きな声で呼ばれたり笑われたりする「天狗笑い」」、山の中で音楽が聞こえてくる「天狗太鼓」「天狗囃子」など、天狗の仕業だといわれている怪現象は多いのだ。」

神姫「弾針剄と蒼龍の爪どっちがいい?」

悠「優しくしてください」

神姫「弾針剄」
チュドンッ!
悠「ぐわばっ!」

神姫「……」
ギュパッ
ズパァン!
悠「ぎにぁっ!!」

摩耶「優しく両方」

千世子「こういった怪現象の大部分は人間に対した危害が及ぶものではないが、一つだけ例外があるのだ。「天狗隠し」または「天狗さらい」というなのだ。これは一般的には「神隠し」と呼ばれる現象で、人間が何の前触れもなく失踪してしまうことを言うのだ。東北地方ではいわゆる神隠しは「天狗が人間をさらっていく現象」だと考え、これを「天狗隠し」とよんだのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」