ー奇談ー學校へ行こう(2)2
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「マイクロって言葉単体だとほーんって感じだけど後ろにビキニってついたら桁違いの迫力になるよな」
摩耶「なんの迫力なのかが不明」
悠「嬉しさとか色々」
神姫「一回、南極とかで水に漬かって来たらどう?」
悠「手間のかかった自殺。ダメ絶対」
亘理『手間とかの問題?!』
【ろくろ首】
千世子「じゅぎょーしますなのだ。人間の首がするすると伸び、見たものを驚かせる妖怪「ろくろ首」。日本人なら誰もが知っているで有ろう妖怪なのだが、実はろくろ首には二つの種類があり、その片方は「首がないろくろ首」だということは意外と知られていないのだ。」
悠「首プレイがはかどる」
亘理『どんなの……ソレ』
悠「え、伸ばした首を舐め回す」
神姫「舌切り落とす?」
悠「悠君のユウタンは食べられないよぉ」
摩耶「熊胆(ゆうたん)?」
悠「違うよぉ」
千世子「ろくろ首には、一般的に有名な「首が伸びるろくろ首」のほかに、人間の頭部が胴体から離れて自由に移動する、いわゆる「生首」のような種類があるのだ。このタイプのろくろ首は「抜け首」と呼ばれたり、中国の同種の妖怪の名前をそのまま借りて「飛頭蛮(ひとうばん)」と呼ぶことがあるのだ。」
悠「でも、舌を絡め合うのはいいよね」
亘理『……』
ぽたぽたっ
悠「ひぃ、頭上から血が!」
摩耶「悠君は血が似合うね。」
悠「うーん、なんとも返事しにくい」
千世子「一般的な妖怪ろくろ首には、決定的に違う点がひとつあるのだ。それは、ろくろ首の正体は人間であり、普段は普通の人間とまったく変わらない生活をしているという事なのだ。人間がろくろ首になるのは眠っている間なので、中には自分がろくろ首であることを知らないケースもあるのだ。このため昼間に普通の人間とろくろ首を区別することは非常に難しいのだ。ただし一部地域には、ろくろ首の首には、首輪のようなあざがあるとする伝承も残っているのだ。」
サタン「舌を絡めるって巨大な顔の化け物になぶられたいのだ?」
悠「いや、そういうレロレロタイムじゃなくてだな」
亘理『れ、レロレロタイム!?』
ドボボッ
悠「きゃーっ!」
神姫「こっちに飛ばしたら倍の量出血させるわよ。悠」
悠「おれ?!」
千世子「ろくろ首になるのは男性よりも女性が多いらしいのだ。江戸時代の物語では、ろくろ首の正体は大抵屋敷の召使や遊郭の花魁などなのだ。彼女たちの頭は夜中に動き出し、江戸時代のランプ「行灯」の油を舐めたり、ミミズを食べるなどの奇行を働き、朝になると元通りの姿に戻っているのだ。」
悠「オリーブオイルは飲んだら身体にいいらしいな」
摩耶「あー、確かスプーン一杯だっけ?」
サタン「火でも吹くのだ?」
悠「身体に良いっていってんだろ」
サタン「火を噴くと胃にこびりついてる余分なものを消し炭にできて身体に良いとドラゴンがいってたのだ」
悠「アッハイ」
千世子「江戸時代の学者、平賀白山が書いた日記的体験談集「焦斎筆記」には、ろくろ首は妖怪ではなく、「抜け首」という病気だと書かれているのだ。「焦斎筆記」によると、下総の国(現在の千葉県北部の周辺地域)に、抜け首の病を持つ人間が多いというのだ。」
摩耶「でも、首が外れるなら顎打たれても平気だよね。外れるから」
悠「外れた後、頭を蹴り飛ばされそうだけどな」
神姫「首絞めには回避できるけど、頭掴んで叩きつけたらいいのよね。」
亘理『首が伸びるなら伸びた首で絞めるのは?』
サタン「首を千切ったら致命傷になる気がするのだ。」
悠「アナコンダ張りの絞める力がいるな。」
千世子「首だけの妖怪というのは日本独自のものではないのだ。先に話した中国の「飛頭蛮」の他にも、首と一緒にむき出しの内臓が飛ぶマレーシアの「ポンティアナ」や「ペナンガル」、同様に首の下から胃がぶら下がっているミャンマーの「ケフィン」などがあるのだ。その分布は中国や東南アジアに特に多く、ろくろ首はこういった大陸の首だけ妖怪が日本に伝わってきて生まれた妖怪だと考えられているのだ。以上、ろくろ首のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「マイクロって言葉単体だとほーんって感じだけど後ろにビキニってついたら桁違いの迫力になるよな」
摩耶「なんの迫力なのかが不明」
悠「嬉しさとか色々」
神姫「一回、南極とかで水に漬かって来たらどう?」
悠「手間のかかった自殺。ダメ絶対」
亘理『手間とかの問題?!』
【ろくろ首】
千世子「じゅぎょーしますなのだ。人間の首がするすると伸び、見たものを驚かせる妖怪「ろくろ首」。日本人なら誰もが知っているで有ろう妖怪なのだが、実はろくろ首には二つの種類があり、その片方は「首がないろくろ首」だということは意外と知られていないのだ。」
悠「首プレイがはかどる」
亘理『どんなの……ソレ』
悠「え、伸ばした首を舐め回す」
神姫「舌切り落とす?」
悠「悠君のユウタンは食べられないよぉ」
摩耶「熊胆(ゆうたん)?」
悠「違うよぉ」
千世子「ろくろ首には、一般的に有名な「首が伸びるろくろ首」のほかに、人間の頭部が胴体から離れて自由に移動する、いわゆる「生首」のような種類があるのだ。このタイプのろくろ首は「抜け首」と呼ばれたり、中国の同種の妖怪の名前をそのまま借りて「飛頭蛮(ひとうばん)」と呼ぶことがあるのだ。」
悠「でも、舌を絡め合うのはいいよね」
亘理『……』
ぽたぽたっ
悠「ひぃ、頭上から血が!」
摩耶「悠君は血が似合うね。」
悠「うーん、なんとも返事しにくい」
千世子「一般的な妖怪ろくろ首には、決定的に違う点がひとつあるのだ。それは、ろくろ首の正体は人間であり、普段は普通の人間とまったく変わらない生活をしているという事なのだ。人間がろくろ首になるのは眠っている間なので、中には自分がろくろ首であることを知らないケースもあるのだ。このため昼間に普通の人間とろくろ首を区別することは非常に難しいのだ。ただし一部地域には、ろくろ首の首には、首輪のようなあざがあるとする伝承も残っているのだ。」
サタン「舌を絡めるって巨大な顔の化け物になぶられたいのだ?」
悠「いや、そういうレロレロタイムじゃなくてだな」
亘理『れ、レロレロタイム!?』
ドボボッ
悠「きゃーっ!」
神姫「こっちに飛ばしたら倍の量出血させるわよ。悠」
悠「おれ?!」
千世子「ろくろ首になるのは男性よりも女性が多いらしいのだ。江戸時代の物語では、ろくろ首の正体は大抵屋敷の召使や遊郭の花魁などなのだ。彼女たちの頭は夜中に動き出し、江戸時代のランプ「行灯」の油を舐めたり、ミミズを食べるなどの奇行を働き、朝になると元通りの姿に戻っているのだ。」
悠「オリーブオイルは飲んだら身体にいいらしいな」
摩耶「あー、確かスプーン一杯だっけ?」
サタン「火でも吹くのだ?」
悠「身体に良いっていってんだろ」
サタン「火を噴くと胃にこびりついてる余分なものを消し炭にできて身体に良いとドラゴンがいってたのだ」
悠「アッハイ」
千世子「江戸時代の学者、平賀白山が書いた日記的体験談集「焦斎筆記」には、ろくろ首は妖怪ではなく、「抜け首」という病気だと書かれているのだ。「焦斎筆記」によると、下総の国(現在の千葉県北部の周辺地域)に、抜け首の病を持つ人間が多いというのだ。」
摩耶「でも、首が外れるなら顎打たれても平気だよね。外れるから」
悠「外れた後、頭を蹴り飛ばされそうだけどな」
神姫「首絞めには回避できるけど、頭掴んで叩きつけたらいいのよね。」
亘理『首が伸びるなら伸びた首で絞めるのは?』
サタン「首を千切ったら致命傷になる気がするのだ。」
悠「アナコンダ張りの絞める力がいるな。」
千世子「首だけの妖怪というのは日本独自のものではないのだ。先に話した中国の「飛頭蛮」の他にも、首と一緒にむき出しの内臓が飛ぶマレーシアの「ポンティアナ」や「ペナンガル」、同様に首の下から胃がぶら下がっているミャンマーの「ケフィン」などがあるのだ。その分布は中国や東南アジアに特に多く、ろくろ首はこういった大陸の首だけ妖怪が日本に伝わってきて生まれた妖怪だと考えられているのだ。以上、ろくろ首のじゅぎょーだったのだ。」