ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「植物の妖怪って雌雄同体なのがおおいのか?」

義鷹「知らん」

悠「えー……」

義鷹「そもそもなぜ俺に聞く俺は物知り博士じゃないぞ」

亘理『なんでも食べてきてるでしょ?』

義鷹「食ってるからって知ってるわけじゃない」

千世子「なんで急にそんなことを?」

悠「なんでも植物妖怪は男でも女でもある的なことを知人が言っててな。」

摩耶「福太郎さんね」

悠「うん」

神姫「なんでぼかしたのよ」

悠「特に意味はないよ!」

義鷹「妖怪だったら別に珍しいこっちゃないだろ。俺だって別に女にもなれるぞ。」

悠「それは元々?それとも女の妖怪とかを食ったからなれるの?」

義鷹「もともとってよりは元々は性別がなかったからな俺は。そのうち俺という個が進化して男という生物学上遺伝子と女という遺伝子を確立した。」

千世子「……でも、それっておかしくないのだ?生物的な進化だとしたら男とか女の性別があるよりない方が便利というか強個体種な気がするのだ。」

悠「なるほど」

亘理『え、なに、どゆこと?』

摩耶「要するにもし性別があるっていうものの最終的目標は繁殖。弱い生き物ほど子孫をたくさん残すために繁殖するでしょ。そう考えたなら性別がない生き物は繁殖する必要がない強い生き物ってこと。」

亘理『むずかちぃ』

千世子「かわいいのだ。」

悠「もっともっと分かりやすく言えば究極生物カーズみたいなもんだ。」

亘理『わかりやすい!』
ドドドッ!

悠「ジョジョタッチになるのええぞ、ええぞ。」

義鷹「別に俺は究極の生物ではないからな。それでも身体を順応させることはする。空を飛ぶなら翼がある方がいい、臭いを嗅ぐなら犬、爪や鱗、熱や冷気、その都度その都度に合わせて最善の適応態になってるってことだな。化け物だからな。」

悠「うーむ、そう聞いたら妖怪ってやっぱり不気味で恐ろしくて深いなぁ。色々と調べたくなるのも分かるわ。」

義鷹「こっちから言わせれば人間て奴は愚かで奇妙な。変だからこそ面白いが。」

摩耶「ところで、植物妖怪が雌雄同体って話は?」

悠「あ、そうそう。その話だったな。すっげー気になる。」

千世子「なんでなのだ?」

悠「いや、恋大根もそのうち花粉を飛ばして自分で受粉して増えるのかっておもって。」

「「『ああ、それは気になる。』」」
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