ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雪マーク怖い、アヘっちゃう」

神姫「……」
ガタッ

摩耶「神姫さんが無言で立ち上がってなぜか床落ちしてる人間の頭ほどある石を持ちあげた。」

悠「なんでその辺りに石が床落ちしてるんですかねぇ……。とりあえず、それ置いてください」

神姫「チッ」
スッ

千世子「あんちんが変なこと言うからなのだ。」

悠「アヘェぶっぇ!」
ズドッ!

摩耶「あ、顔に当たった。」

亘理『圧倒的な投擲力』

悠「オゴゴゴッ!」

サタン「平気そうなのだ。」

悠「平気じゃねぇよっ!だいたい何で石が落ちてるんだよ!!」

ベヒモス「僕のおやつモス」

悠「まさかのおやつ」

ベヒモス「ばりぼりっ。」

摩耶「美味しいの?」

べヒモス「ほどほどには。がりぼりっ。」

悠「昔サーカスで石食い人間とかあったよな」

千世子「知らないのだ。」

悠「オオイタチは?」

千世子「大きいイタチなのだ?」

悠「大きい板に血がついてるんだ。大板血」

千世子「……」

摩耶「これでもかってぐらい呆れ顔」

悠「おれは悪くない。そういうネタなんだから」

サタン「大きなイタチなら魔界にいるのだ。」

悠「それはガチのモンスターだろ。」

サタン「毒の爪があるのだ。」

悠「ガチのモンスターだな!」

摩耶「悠君もだけどな」

悠「誰がモンスターか!!」

神姫「でも、その辺りに石ころがしてるのは危ないわよ。」

ベヒモス「おかしいモスね。ちゃんとしまってあったはずなのにモス。」

亘理『どこに?』

ベヒモス「後ろのロッカーモス」

石【……】
ごそごそっ

悠「あれ、何か石、動いてね?」

亘理『……長いことしまってた?』

ベヒモス「まぁ、腐るものじゃ無いモスから。」

亘理『多分、長いこと置いといて石が妖怪化してるんだと思う』

悠「簡易付喪神かよ。」

ベヒモス「これはごめんなさいモス。すぐに食べるモス。」
ガシッ
石【……】

ベヒモス「ガリッ、ボリボリッ!」

神姫「なんか大迫力ね。」

摩耶「そういえば付喪神じゃないけどあの子も凄いことになってたよ。」

悠「あの子?」

摩耶「恋大根」

悠「…………え?」

摩耶「大根足の部分はそのままだけど葉の部分がジャングルの植物みたいにわさーってなってた。」

悠「マジか……マジかっ。」

千世子「独自の進化を遂げてるのだ。」