ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

サタン「クリスマスってなんなのだ?」

悠「……あ?」

サタン「クリスマスってなんなのだ?」

悠「サンタに物貰う日だよ」

千世子「正確に言うならイエス・キリスト誕生日なのだ」

サタン「えっ、あいつ(神)の息子を祝う……?」

悠「神をあいつ呼ばわり」

摩耶「悠君も神を雑に扱ってるけどね」

悠「扱ってはいない。ただおれに絶対的に味方であって益を与えてくれない神を信じる気にならないだけ。」

神姫「あら、悠はすっごい神っぽいのに好かれてるじゃない」

悠「……死神?」

アリス『うふふっ。』

神姫「貧乏神兼疫病神の狸」

悠「利益もクソもねぇ。色々まとめて不幸しか持ってこねぇ」

千世子「あんちんは死神と後楽さんに憑かれててよく死なないのだ」

悠「まぁ、相対だな」

サタン「そーたい?」

悠「呪い云々で不幸が押し寄せてるとしても、それが後楽がもたらしてるものだと思ったら……殺意でその不幸を押し返す。」

摩耶「生へしがみつくとかじゃ無くて殺意という固有の怒りで生きながらえる」

スキュラ「怨念ですね」

亘理『つまり、悠ちゃんは妖怪!』

悠「じゃねーよ」

摩耶「まぁ、妖怪みたいなものだけどね」

悠「ははっ、ご冗談を」

神姫「じ用談は悠の前髪だけでしょ」

悠「さらさらの艶髪ですが?」

亘理『確かに…』

神姫「無駄に」

悠「いやいや、おれのキューティクルは無駄じゃないから!」

摩耶「どのあたりが?」

悠「えっ、綺麗だろ?」

摩耶「うん」

悠「ほら、大事」

摩耶「らしいですよ」

神姫「ふっ」

悠「鼻で笑われた」

亘理『でも、これだけサラサラだと何か悔しい』
さわさわ
悠「ほっほほっ」

『いやー、ホント素敵な髪ですね。切っていいですか?切りますね?』
ジャキン!
バッ!
悠「…………」

『あぁっ!避けないで!』

悠「邪ィッ!」
ガキィッン!
『ぐっぇ!?』

悠「オラァッ!ドラァッ!無駄ァッ!」
ゴッ!ドッ!ギャドッ!
『ぎっゃ!ぎぃ、ぐぇぇっ!』

摩耶「顎打ち、膝蹴り、肘鉄、フルコンボHit」

千世子「いや、あれ何なのだ?」

義鷹「おい、ちょっとお前ら気をつけろ「髪切り」っていう人の頭の髪の毛をきる妖怪が忍び込んでるぞ」

サタン「あれなのだ?」

悠「てめぇっ!誰の髪を切ろうとしてんだゴラァ!!」
ドゴッ!バキッ!ジャゴッ!グチャッ!ドギャンッ!!
髪切り『ぎゃぁぁっ!』

義鷹「……済んだらいってくれ」
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