ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「こぉぉぉっ…」

摩耶「波紋?」

悠「いや、ドロップしてくれますようにの気合だ」

神姫「気合だけではどうにもならないこともあるのよ」
にこっ

悠「あら、良い笑顔…」

【山姥】

千世子「じゅぎょーしますなのだ。「山に老婆の妖怪が住んでいる」という伝承は、全国各地にあるのだ。この山に住む老姥は「山姥(やまうば)」あるいは、「やまんば」と呼ばれているのだ。」

悠「はい、ドロップ無し」

神姫「ふふっ」

悠「なんでた神姫さんがご機嫌だわぁ」

摩耶「他人の不幸は蜜の味」

亘理『蜜を舐めるってなかなかきついよね。』

千世子「一般的な山姥の姿には「白髪」「目つきが鋭い」「色白」「口が耳元まで裂けている」という特徴があるのだ。また山姥は大柄であることが多く身長3メートルもある山姥が登場する伝承も残っているのだ。」

悠「でも、パンケーキをバケツ一杯のシロップに浸して齧りついたら宇宙の始まりが見えるらしいぞ」

亘理『何それ怖い』

サタン「鬼ヤバそうなのだ」

悠「魔王が鬼て…」

摩耶「妙なところに引っかかるったね」

千世子「ほとんどの場合、山姥は恐ろしくて残酷な妖怪なのだ。この妖怪は山腹にある洞窟や小屋に住み、山に来た人間を襲って食い殺してしまうのだ。」

悠「いいはしないけどテレビとか見てると言葉の交通事故が酷いと思う」

スキュラ「言葉の交通事故?」

悠「例えば流行のラーメンとかの特集でスープが美味しいってリポーターが言うだろ?そしたら店主が醤油が違うとかなんとかいったと思ったら、リポーターがなるほど醤油がミソですかって……そこでミソはだめだろ」

神姫「細かい」

悠「だから口にはしない、こころで鬼ツッコんでる」

千世子「民話「食わず女房」に登場する二口女など、お伽話に登場する山姥はたいてい人を襲うのだ。人を押そう山姥の代表は、東北地方南部、福島県北部にある安達ケ原に伝わる山姥だろうなのだ。「安達ケ原の鬼婆」という名前で知られていたこの山姥は、奉公していた姫の病気を治すために妊婦の生き胆を探していたが、謝って自分の娘を殺してしまうのだ。あまりの失敗に発狂してしまった老婆は、それ以来安達ケ原を通る旅人を襲っては、生き胆を喰らうようになったのだ。」

摩耶「悠君はたまにめんどくさいね。」

悠「いや、口に出して言わないからめんどくさいって言わないで」

神姫「それ以外の部分でもあるでしょ、めんどくさいところ」

悠「ないですよー」

神姫「あ?」

千世子「しかしすべての山姥が人を襲う訳ではないのだ。むしろ人間と仲が良かったり、人間の役に立つ山姥の伝承も多いのだ。ある民話では、山姥が村里に来て、糸をつむぐのを手伝ったと伝わっているし、山姥が支払った金には福があるという伝説もあるのだ。みのように、山姥は人々に慕われる存在でもあるのだ。」

悠「……」

亘理『黙らなくても…』

サタン「ドンマイなのだ」

悠「めんどくさくないよな?」

摩耶「そういううところだと思うよ」

千世子「人間に慕われる山姥の代表は、長野県の北西、北安曇郡にある大山姥に住むという山姥なのだ。この山姥は、なんと「山姥神社」という神社に、神として祀られているのだ。山姥にありがちな怖いイメージはほとんどなく、近隣の人々に「大姥様」という呼び名で親しまれているのだ。」
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