ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「街がクリスマスカラーになってきてるのだ。」

悠「クリスマスとか……ふんっ!」

摩耶「グレてるね」

神姫「そう、そうやって縫っていく」

亘理『おっしゃーいってえぇぇ!』

千世子「勢いつけて刺したのだ」

神姫「……」

摩耶「神姫さんの貴重なポカーン顔」

悠「まぁ、今のはしゃーないな。」

亘理『わたし?』

悠「神姫がポカーンってなるのもって意味」

亘理『……』

悠「神姫、亘理に針を持たしたら駄目だって神姫が思ってる10倍は不器用だぞ」

亘理『失敬!』

神姫「え?」

亘理『え?』

千世子「じやあ、何を持たせたらいいのだ?」

悠「ゲームのコントローラー。こいつ、格ゲーのセンスはある」

亘理『女子力低い!』

サタン「女子力ってなんなのだ?」

摩耶「女子の力だよ」

サタン「……我の力は凄いのだ!!つまり女子力高いのだ!!」

悠「みろ、亘理、これぐらいバカならバカなりに可愛いだろ」

サタン「サタンオーラ」
ドゴォッ!
悠「ぐわぁぁぁっ!」

千世子「オーラ(物理)なのだ」

摩耶「オーラ(パンチ)だね」

神姫「……縫物続ける?」

亘理『うっ…』

千世子「針を使わないものはないのだ?」

神姫「縫物で針を使わないって……あ」

悠「いうえお」

神姫「……」
ズトッ
悠「いだぃぃっ!?」

亘理『うわ、額に針刺さってる…』

神姫「縫物じゃなくて編み物にしたら?」

亘理『編み物?』

悠「いやいや、これヤバいことになってるよ!?針刺さってるんだよ!!」

サタン「抜けばいいのだ」

悠「確かに」
プッ、たらー

千世子「血でてるのだ」

悠「縫い針でも針は針だからな」

摩耶「おはぎに入ってなくてよかったね。」

悠「それ喉かきむしるわ」

神姫「あみぐるみとかなら針使わなくてこういうのできるわよ。」
スッ
【ミニベア】

亘理『かわいい!欲しい!』

神姫「やってみる?」

亘理『できますですか!』

悠「口調がおかしくなってぞ」

神姫「もちろん教えてもいいけど……縫物よりは難しいわよ」

亘理『おぉう…』

悠「あみぐるみぐらいなら子供でも作れるけど亘理は……」

亘理『どういう意味?』

悠「お口チャックノリス」

摩耶「久々」