ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「気分はいつもくるくるりーん。おれです。」

神姫「……」
ガッ、ガッ、メキキキッ!
悠「まさかのコブラツイストォォォ!?」

摩耶「女の子に抱き付かれて温かいでしょう」

悠「痛みのが強いィィ!」

亘理『まぁ、今の登場は……ないね。』

【座敷童子】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。座敷童は岩手県を中心に東北地方に分布する、妖怪、またはそれに近い存在なのだ。ただし性質の似た妖怪は北海道から沖縄まで全国各地にみられるのだ。」

悠「おかしいなぁ。すっげぇ笑顔であいさつしたのに」

摩耶「悠君という個体であの挨拶はないと思う」

悠「こんなに可愛いのに」

神姫「ネックブリーカーするわよ」

悠「ぴぃ」

千世子「座敷童は子供の姿を取ることで有名なのだ。外見年齢はだいたい3歳から11歳の間で、性別は男女どちらもいることで有名なのだ。ほとんどの場合髪型はおかっぱ頭で、季節に合わせて様々な柄の和服を着ているというのだ。」

悠「やっぱり童顔巨乳系忍者美少女じゃないとダメか…」

サタン「頭平気なのだ?」

悠「頭より関節が悲鳴あげてる」

摩耶「どんな風に?」

悠「……ぬわー?」

千世子「ほとんどの座敷童は自分の住む家を決めて、家から出ることはまずないのだ。家の中で座敷童は様々ないたずらをするのだ。だがイタズラの内容は、寝ている人の枕をひっくり返したり、布団を引っ張ったり、怪しい物音を引き起こすなど、ほとんど無害なものが多いのだ。座敷童はたまに家から離れて、子供たちに混ざって遊んでいることがあるのだ。広場や学校の校庭などで遊んでいるときに点呼を取り、その場にいるはずの人数より一人多かった場合、それは村の子供に混ざって座敷童が遊んでいるのだ。」

摩耶「悠君の関節はパパスで出来てる可能性があるね」

サタン「誰なのだ」

悠「自分の息子にトンヌラと名付けようとする二回攻撃できるおっちゃん」

スキュラ「……有りですね」

悠「有りだったかぁ」

千世子「座敷童が居る家は家業が繁栄し、豊かになるのだ。しかし座敷童が家から離れると、その家はあっという間に没落してしまうのだ。貧乏になるだけならまだよいが、座敷童が去ってしばらく後、一族20名以上が毒キノコによってほぼ全滅してしまったという民話が、柳田國男の民話集「遠野物語」に収録されているのだ。」

悠「うちの座敷童子モドキは外に出ようとすらしないんだが」

摩耶「座敷童だしいいんで無いの?」

悠「モドキだぞ」

亘理『モドキって…』

悠「詐欺童子でもいい。」

千世子「家から離れるとき、座敷童は赤い服を着ているという伝承が多いのだ。座敷童の赤い福は今日時の前ブレなのだ。同様に、座敷童が白い服を着ている場合は吉兆であり、その家には何か良いことが起こる前触れだと考えられているのだ。今回はここまでで続きは次回なのだ。」
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