ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「さ」

摩耶「む」

亘理『シング』

悠「サムシング!なんでやねん!」

サタン「サムシングってなんなのだ?」

千世子「何か。ある物。ある事って意味なのだ」

悠「something」

神姫「ネイティブな発音にイラッとする」

悠「イラッとしないで。愛でて!わちきを愛でて!!」

神姫「悠の頭は確かにめでてーわね。」

スキュラ「御上手」

摩耶「神姫さんの貴重なシャレ返し」

悠「上手いこと言われると何かくやしい」

サタン「なら上手いこと返し返したらいいのだ」

悠「そんな返す返すってお好み焼きじゃないんだから」

「「「『……』」」」

悠「ご清聴ありがとうございました。」

摩耶「ご清聴×、静かにさせた○」

神姫「喋れなくさせましょうか」
ガチャ

悠「乙女の嗜みソーイングセット用意しながらその発言はガチで怖い」

亘理『私もってない…』

千世子「持ってたとして縫物できるのだ?」

亘理『……』

悠「ぴよこ、そこには触れてやるな」

亘理『で、できるよ!』

神姫「ならこれで悠の口をかがり縫いして」

悠「やめてよぉー!」

亘理『か、かがりぬい?』

神姫「……」

摩耶「縫い方から教えてあげないといけないみたいだね。」

亘理『摩耶君わかるの?!』

悠「いや、かがり縫いぐらいならおれでもわかるぞ…。」

亘理『……』
チラッ

千世子「千世子はわからないのだ。」

悠「幼女に助けを求めるなよ」

神姫「さすがに並縫い、ぐし縫いくらいは分かるわよね」

亘理『…………』
プイッ

悠「ダメっぽいな」

神姫「はぁ、なんか布ある」

摩耶「ハンカチでよかったら」

神姫「縫っちゃうわよ?」

摩耶「いいよ。」

悠「ちゃんとハンカチ持ってる摩耶に驚き」

摩耶「嗜み嗜み」

神姫「縫い物の基本は並縫い。まずはきれいに目が揃うように縫えるようするといいわ。ぐし縫いはギャザーを寄せるときに使う縫い方のひとつね。」
チクチクっ

悠「今やってのが並縫いな。目の間隔は0.4cm~0.5cm。大きさは揃えた方がきれいだ。」

亘理『ほうほう』

神姫「1回1回針を抜くんじゃなくて、何針かまとめて縫うのよ。つぎがぐし縫い」
チクチクっ

摩耶「これは並縫いよりも間隔が狭いもののことだね。0.2cmくらいの間隔で細かく。縫い方は並縫いと同じで、何針かまとめて縫っていけばOk。」

「「「『おーーっ』」」」

神姫「いや、感心しすぎ」
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