ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「うー、寒い寒っ……あついっ?!」

揺光【おお、来たかえ】
ゴォォォ×9

悠「揺光……なんか尻尾燃えてんぞ」

千世子「あんちんが寒い寒いいうから揺光さんがサービスしてくれてるのだ」

揺光【こんこん♪】
ゴォォォ×9

悠「暑いぐらいだし、めっちゃ怖いです」

摩耶「火傷はしないらしいよ」

悠「マジで?便利な炎だな」
ズボッ
揺光【しかし、熱さは炎と同じぞ】

悠「あっちぃぃぃっ!」

千世子「火傷しないと分かっても普通いきなり炎に手をつっこまないのだ」

悠「あー、びっくりした。でも、手はきれい」

神姫「拷問に良さそうね。」
グィグィ
悠「あのぉ、背中押すのやめていただけませんかねぇ?」

神姫「……冗談よ」

悠「ちょっと間があったのがガチで怖い」

摩耶「でも、暴力系ヒロイン好きでしょ?」

悠「可愛さによる」

神姫「私は理不尽に暴力は振るわないわ。ただし、不埒者には容赦もしない」

悠「不埒者はダメだなぁ」

神姫「……」
ガシッ、ズボッ!
悠「あ゛ぢぃぃぃっ!」

揺光【こんこんっ♪】

悠「いや、笑ってないでどいて!」

摩耶「頭を引っ掴んで押し込まない優しさ」

スキュラ「頭だと謝って自分の手もツッコんでしまうからなだけではないでしょうか」

摩耶「スキュラさんは頭いいね」

スキュラ「ありがとうございます」

悠「はぁはぁ、生きたまま焼かれる辛さが身に沁みたわ…」

サタン「でも、一切火傷はしてないのだ」

揺光【妾ほどになればあらゆる炎を操れるのじゃよ】

ベヒモス「ということは……気温は調整できて、触っても火傷もしなくて、熱くもない炎もできるモス?」

揺光【もちろん】

悠「小さい子もいるんだから最初っからそうしろよ!!」

摩耶「誰が小さい子なのかなぁ」
グッ、ドン!!
悠「摩耶じゃ無くて千世子のことだよっ!っか、裡門を打ちこむのはやめれ!」

千世子「ちなみにあんちんよりも何よりも怯えてるひともいるのだ。」

悠「どこに」

千世子「天上」

悠「天上?」

雨「……」

悠「物言わぬ動物の愛に泣く男、スパイダーマッ!」

雨「誰が男だ!!」

摩耶「あ、ツッコミどころそこなんだ」

悠「それで何で天井に張り付いてる」

サタン「火が怖いらしいのだ」

悠「虫だからか」

雨「虫いうな!」
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