ー奇談ー學校へ行こう(2)2

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「寒いスピリット!」

摩耶「サムライスピリッツ?」

悠「首切りとか言う即死技怖すぎです」

神姫「あれは真の意味で首きりだもんね。」

悠「というか、もう首を狙ってくる奴らは基本的に怖すぎる。兎とかうさぎとかウサギとか……」

亘理『兎しかいない』

悠「つい最近、デモゲでウサギに首喰いちぎられたんでな」

神姫「リアルでも喰いちぎられてみたら?」

悠「神姫はおれをどうしたいの?」

神姫「別に」

悠「アッハイ」

冥「お味噌汁のおかわりいかがですかナ」

悠「くだちぃ!」

神姫「殴るわよ」

悠「ふぁっ?!」

摩耶「あったかい汁ものが美味しくなってきたよね。」

千世子「冬っぽいのだ」

悠「夏」

千世子「……冬」

悠「夏」

神姫「……」
ドゴッ!
悠「ぐぼぉっ!」

神姫「殴ったわ」

亘理『見えなかった……』

悠「うっ……」

摩耶「なに?」

悠「『キング・クリムゾン』の能力の中ではこの世の時間は消し飛び……そして全ての人間はこの時間の中で動いた足あとを覚えていないッ!『空の雲はちぎれ飛んだ事に気づかず!』『消えた炎は消えた瞬間を炎自身さえ認識しない!』『結果』だけだ!!この世には『結果』だけが残る!!時間の消し飛んだ世界では「動き」は全て無意味となるのだッ!」

亘理『超元気』

悠「殴られた「結果」だけが残ったんだよ」

神姫「別に時間は飛ばしてないけど」

悠「運命はこのオレを「頂点」に選んでくれたのだッ!」

摩耶「殴られてるけどね」

悠「このディアボロはいつだって危機を乗り越えて来た「帝王」なのだッ!」

摩耶「いや、殴られてるけどね」

悠「真実の頂点はこの我が能…」

神姫「うるさい」
ドスッ!
悠「はい、すいませんっ!」

亘理『ボディブローがめり込んだぁ!』

サタン「ズズッ、冥。おかわりなのだ。」

冥「はい、どうぞですナ」

亘理『みんなスルー?!』

摩耶「でも、多分、次話しかけていうことはきっとディアボロだよ」

悠「オ、オレは何回死ぬんだ!?次はど……どこから……い……いつ「襲って」くるんだ!?オレは!オレはッ!オレのそばに近寄るなああ──────────ッ!」

摩耶「……ね?」

亘理『……冥ちゃん、私にもお味噌汁お代わり。』

冥「はーい、ですナ」
16/100ページ
スキ