ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「なんか生臭くないか?」

亘理『言われてみれば……』

摩耶「悠君、生魚に頭から齧りついた?」

悠「いくらおれでも生魚に頭から齧りつくのはきついな」

神姫「普通にアレ、じゃない?」

悠「どれ?」

神姫「アレ」

魚頭の人『譁�ュ怜喧縺代→縺ッ縲∵悽』

スキュラ「なるほど」

悠「半魚人とか人魚じゃなくインマウスの方がいらっしゃる」

亘理『しかも何語かわからない言語』

神姫「スキュラには通じてるっぽいけどね。」

悠「種族的に近いものがあるのか?」

義鷹「なんだ?やけに生臭ぇな。」

悠「あ、義鷹。アレ見てみ」

義鷹「あ?」

インマウス(?)「ゥ縺�@縺ヲ譁�ュ怜喧縺代」

スキュラ「ほう、そんなことが」

義鷹「半魚人か」

悠「いや、インマウスだろ」

義鷹「なんだそれ」

千世子「説明したら長くなるのだ」

義鷹「なら、短く言え」

悠「魚顔の……住人」

義鷹「半魚人だろそれ」

神姫「大した違いはないでしょうね。」

悠「それもそっか。」

亘理『適当』

悠「そんなに褒めるな」

神姫「……」
ガスッ!
悠「力いっぱい足踏まれた。」

千世子「それだけで済んだことに感謝したほうがいいのだ。」

悠「そうだな。討ち死にしなかったし」

摩耶「再起不能になってもらう」

悠「ただし、命令するのはあたし」

神姫「……」
グリリリッ!
悠「ああ、ヤバい足先がミンチになる。」

義鷹「再生しろ」

悠「おれは人間だ!」

亘理『義鷹、それなにもってんの?』

義鷹「瓶」

亘理『会話が不自由かっ!!』

悠「なに?ジャム?ジャムの瓶?」

義鷹「違う。これは、ヒダル神が詰まってる瓶だ。」

悠「ヒダル神……どっかで聞いたような」

千世子「このまえじゅぎょーしたばっかりなのだ」

悠「でしたね」

神姫「……」
ゴッゴッ!
悠「踵はやめて踵は」

義鷹「この近くに集合墓地があるだろ?あそこで今、やたらとヒダル神が湧いてるんだよ」

摩耶「湧くものなの?」

義鷹「かなり珍しい。湧いてるだけでも珍しいのに加えて姿が見えないタイプだから捕えるのもめんどくさい」

千世子「どうやって捕まえたのだ?」

義鷹「コイツらが人に憑こうとする一瞬実体化するから、そこを狙う」

悠「捕まえてどうするんだ?」

義鷹「今、こいつ一匹につきだいたい2.3万で引き取るんだよ。この瓶には10匹は詰めたある。」

悠「ひゅー、なんか驕ってくれ。」

義鷹「気が向いたらな」
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