ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ジョジョで一番セクシーなのはボスだと思う」

摩耶「女キャラで無くて男っていう点」

悠「でも、ボスの格好が一番セクシーだろ。なんだあの、服。」

神姫「服なのか紐なのかわからないものだけどね。」

亘理『ジョジョって髪型と服がすごいよね』

【龍造寺の化け猫】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。猫は愛玩動物であり人間の相棒でもあるが、妖怪「猫又」などの化け物に変化する存在なのだ。そのため、猫の関する民話は、日本各地に伝わっているのだ。」

悠「龍造寺……龍造寺……」

サタン「どうしたのだ?」

悠「龍造寺と円造寺って似てるよな、ついでに化け猫だよな」

摩耶「関係者じゃない?」

神姫「もしくはわざと偽名を使ってるか」

千世子「数ある化け猫の話の中で特に有名なのが九州の北西、現在の佐賀県で起きたという「鍋島猫騒動」、別名を「佐賀怪猫伝」という物語なのだ。この話の主人公は、なんと飼い主を殺した大名、鍋島家に復讐を誓った化け猫なのだ。」

悠「偽名を使ってるとしたらどうしてかな」

神姫「龍造寺だとしたら狩られるとかそんな感じじゃない?」

悠「あり得そうで怖いな」

摩耶「化け猫って時点で怖いっちゃ怖いんだけどね。」

サタン「我は魔王なのだ!!」

千世子「さて、この化け猫の復讐劇に入る前に、まず実際の歴史を確認しようなのだ。なぜならこの化け猫伝説は、戦国時代から江戸事態にかけて実際に起きたお家騒動を下敷きにしているため、その概要を知っていた方が理解しやすいからなのだ。」

悠「なぜ今アピッた」

サタン「魔王だからなのだ!」

悠「……それでさー」

サタン「……」
グィ!
悠「いてぇっ!髪をひっぱるんじゃねえ!」

千世子「かつて現在の佐賀県から長崎県にかけての地域「肥前国」は、もともと龍造寺家とい大名が治ていたのだ。だが藩主が次々と早死にしてしまい、後継ぎもあまりに若かったので、当時の天下人・豊臣秀吉は、龍造寺家の家臣である鍋島家に肥前国を統治させたのだ。その後継ぎの龍造寺高房は、名目上の藩主としたのだ。部下に大名の地位を奪われてしまった龍造寺高房は、江戸で病死したとも、妻とともに自殺したとも伝えられるのだ。21歳の若さであったのだ。」

スキュラ「私は猫は若干苦手です」

摩耶「なんで?」

スキュラ「触手に飛びついてくるんですよね……。」

ベヒモス「犬の部分で逃げないモス?」

スキュラ「意外と向かってきますよ」

摩耶「恐怖より食欲がかってるって感じかな」

千世子「ここまでが実際の歴史で起きた出来事なのだ。これから紹介する「鍋島猫騒動」は、龍造寺高房が命を落とした後の時代を舞台にしたフィクションであるのだ……けど、今日はここまででで続きは次回なのだ。」