ー奇談ー學校へ行こう(2)
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ。」
行商人『ホゥ、授業デスカ。』
冥「よかったら、見学していってくださいナ」
行商人『ソウシマスカ』
悠「あ、その前にお茶あったらちょうだい」
行商人『高級茶葉デイイカ?』
悠「今すぐ飲めるのをくれ」
【笑い女】
千世子「笑い女は主に高知県に伝わる妖怪で、夜深い山へ入ると、ゲラゲラと笑う声が聞こえてくるという怪異なのだ。ただ単に女の笑い声が聞こえてくるだけ、突然目の前に現れて笑うなど、詳細は話によって異なるが「山中で女の笑い声がする」という点は一致しているのだ。ただ笑われるだけなら良いのだが、笑い声を聞いたものは半死半生の目にあってしまう、笑ってる女につられて笑うと熱病に置かされる、つられて笑うと食べられてしまうなど恐ろしい伝承もあり油断できないのだ。」
摩耶「山の中で女の笑い声と悲鳴ならどっちが怖いかな」
悠「笑い声だろ……。」
亘理『悲鳴でしょ』
悠「悲鳴は足を滑らしたとTかもしれないけど、笑い声は何かヤバいだろ」
神姫「ヤバくはないでしょ。狂ったような笑い方さえしてなければ」
千世子「この伝承は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて作られたという妖怪絵巻「土佐化け物絵本」に絵と記述があり、地元では「勝賀瀬の赤頭」「本山の白姥」と並び、土佐の三大妖魔のひとつに数えられるのだ。」
悠「ここの三大妖魔は悪魔のメフィ、鵺の義鷹、魔王サタンかな」
摩耶「いや、三大っていうかほぼ全員妖魔だけど」
Q子『淫霊枠は譲らないわよ!』
悠「いいからお前はオオイヌノフグリで遊んでろよ」
Q子『ホッホーイ!フグリエッローい!!』
千世子「ある伝承によると、笑い女は毎月1日、9日、17日に出現するとされているのだ。あるとき樋口関大夫という船奉行がこれを無視し、家来たちを引き連れて山深くまで入っていったのだ。一向は雉を狩ろうと山深くをウロウロと歩き回っていたのだが、100メートルほど離れた場所に突然若い女が現れ、関大夫を指さして笑い始めたのだ。その声は次第に大きく高鳴り、果てにし石や植物、水や風など、大夫たちの周りにあるすべてのものが大笑いしているかのように笑い声が響いたのだ。」
神姫「指さされて笑われるって腹立つわね」
摩耶「確かに」
悠「負けじとこっちも笑いながら助走つけてドロップキックか、指を握ってポキるだろ」
亘理『こわっ!』
サタン「やられたらやり返す倍笑いなのだ!」
千世子「関大夫と家来たちは慌てて山中から逃げかえったのだが、家来たちは山のふもとで気絶してしまい、屋敷まで戻れたのは関大夫のみだあったのだ。関大夫は死ぬまでその笑い声が耳に残っては慣れなかったというのだ。」
悠「死ぬまで耳から笑い声が離れないとか地獄だな」
摩耶「笑い声じゃないけどたまにメロディが離れなくなる時ってあるよね。」
悠「あるあるプリキュアのOPとか」
神姫「それはない」
悠「(´・ω・`)」
千世子「高知県にはほかにも、笑い女と同様に笑い声で人をおどかす、笑い男という妖怪が存在するといううのだ。こちらの伝承にも船奉行の樋口が登場するものがあり、笑い女の伝承と内容がよく似ているのだ。山に入るのは同じく樋口関大夫とその家来、山に入ってはいけない日も同じ、遭遇してから逃げるまでの過程までも同じで、違いは笑い女の代わりに15歳ぐらいの男の子が出現する程度なのだ。ただこちらの話では、関大夫はほどなく病死したこと、笑い男と遭遇したことを思い出すと、耳の側で鉄砲を撃つような音が聞こえたなど、細かい違いがみられるのだ。」以上、笑い女のじゅぎょーだったのだ」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ。」
行商人『ホゥ、授業デスカ。』
冥「よかったら、見学していってくださいナ」
行商人『ソウシマスカ』
悠「あ、その前にお茶あったらちょうだい」
行商人『高級茶葉デイイカ?』
悠「今すぐ飲めるのをくれ」
【笑い女】
千世子「笑い女は主に高知県に伝わる妖怪で、夜深い山へ入ると、ゲラゲラと笑う声が聞こえてくるという怪異なのだ。ただ単に女の笑い声が聞こえてくるだけ、突然目の前に現れて笑うなど、詳細は話によって異なるが「山中で女の笑い声がする」という点は一致しているのだ。ただ笑われるだけなら良いのだが、笑い声を聞いたものは半死半生の目にあってしまう、笑ってる女につられて笑うと熱病に置かされる、つられて笑うと食べられてしまうなど恐ろしい伝承もあり油断できないのだ。」
摩耶「山の中で女の笑い声と悲鳴ならどっちが怖いかな」
悠「笑い声だろ……。」
亘理『悲鳴でしょ』
悠「悲鳴は足を滑らしたとTかもしれないけど、笑い声は何かヤバいだろ」
神姫「ヤバくはないでしょ。狂ったような笑い方さえしてなければ」
千世子「この伝承は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて作られたという妖怪絵巻「土佐化け物絵本」に絵と記述があり、地元では「勝賀瀬の赤頭」「本山の白姥」と並び、土佐の三大妖魔のひとつに数えられるのだ。」
悠「ここの三大妖魔は悪魔のメフィ、鵺の義鷹、魔王サタンかな」
摩耶「いや、三大っていうかほぼ全員妖魔だけど」
Q子『淫霊枠は譲らないわよ!』
悠「いいからお前はオオイヌノフグリで遊んでろよ」
Q子『ホッホーイ!フグリエッローい!!』
千世子「ある伝承によると、笑い女は毎月1日、9日、17日に出現するとされているのだ。あるとき樋口関大夫という船奉行がこれを無視し、家来たちを引き連れて山深くまで入っていったのだ。一向は雉を狩ろうと山深くをウロウロと歩き回っていたのだが、100メートルほど離れた場所に突然若い女が現れ、関大夫を指さして笑い始めたのだ。その声は次第に大きく高鳴り、果てにし石や植物、水や風など、大夫たちの周りにあるすべてのものが大笑いしているかのように笑い声が響いたのだ。」
神姫「指さされて笑われるって腹立つわね」
摩耶「確かに」
悠「負けじとこっちも笑いながら助走つけてドロップキックか、指を握ってポキるだろ」
亘理『こわっ!』
サタン「やられたらやり返す倍笑いなのだ!」
千世子「関大夫と家来たちは慌てて山中から逃げかえったのだが、家来たちは山のふもとで気絶してしまい、屋敷まで戻れたのは関大夫のみだあったのだ。関大夫は死ぬまでその笑い声が耳に残っては慣れなかったというのだ。」
悠「死ぬまで耳から笑い声が離れないとか地獄だな」
摩耶「笑い声じゃないけどたまにメロディが離れなくなる時ってあるよね。」
悠「あるあるプリキュアのOPとか」
神姫「それはない」
悠「(´・ω・`)」
千世子「高知県にはほかにも、笑い女と同様に笑い声で人をおどかす、笑い男という妖怪が存在するといううのだ。こちらの伝承にも船奉行の樋口が登場するものがあり、笑い女の伝承と内容がよく似ているのだ。山に入るのは同じく樋口関大夫とその家来、山に入ってはいけない日も同じ、遭遇してから逃げるまでの過程までも同じで、違いは笑い女の代わりに15歳ぐらいの男の子が出現する程度なのだ。ただこちらの話では、関大夫はほどなく病死したこと、笑い男と遭遇したことを思い出すと、耳の側で鉄砲を撃つような音が聞こえたなど、細かい違いがみられるのだ。」以上、笑い女のじゅぎょーだったのだ」