ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

メフィスト「ハァーイ☆」

悠「……亘理、オセロでもするか」

亘理『するー!』

メフィスト「露骨な無視は良くないDEATH!」

悠「そんなご機嫌なメフィストとか悪いフラグじゃん」

メフィスト「What?」

悠「ムカつくわぁ…」

摩耶「話だけでも聞いてあげれば?」

悠「……なに?」

メフィスト「虫は好きデスか?」

悠「虫?カブトムシとか?」

メフィスト「Yes、Yes。こういう虫なんデスが」

銀色の虫『……』

悠「わー。随分とメタリックな虫だな」

亘理『これ生き物?』

メフィスト「生きてマスよ」

銀色の虫『……』

千世子「まったく動かないのだ。」

スキュラ「動かないですね。」

メフィスト「活発に動く虫ではないデスから。」

悠「で、この虫がどうした?」

メフィスト「いりマせんか?」

悠「ストレートだな、おい」

神姫「ひとの譲ろうとするってことは何か問題が?」

メフィスト「Yes。少々偏食な虫デシて」

千世子「餌は何なのだ?」

メフィスト「銀DEATH」

悠「あ?」

メフィスト「銀、シルバーDEATH」

神姫「金属の?」

メフィスト「そのとおりデース。この虫は金属を主食にしているんですが、その中でも珍しいシルバーしか食べない虫なのデス。」

悠「つまりこいつは純銀で出来てるのか?」

メフィスト「Yes」

悠「よし、加工して売ろう」

メフィスト「NO!」

悠「いいじゃん、どうせくれるなら」

メフィスト「大切に育ててくださいよ!」

摩耶「メフィさんは何で育てないの?」

メフィスト「銀を与えるのが難シくなりマシて」

悠「おれだって別に銀を錬成できるわけじゃないし、昨日ゴリラの化け物に金をとられて素寒貧だぞ」

サタン「ゴリラの化け物!強そうなのだ!」

千世子「そうっちなのだ?!」

悠「とりあえずおれじゃ飼えない」

メフィスト「ムムッー」

亘理『まぁ、餌が銀って言ったらね』

神姫「ちなみにどのぐらい食べるの?」

メフィスト「与えれば与えただけ」

神姫「逆に得することは?例えば食べた倍の銀を生み出すとか」

メフィスト「無いデス」

悠「ただの金食い虫じゃねぇか!」

千世子「銀食い虫なのだ」
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