ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「痛ってて……」

千世子「まだ首痛いのだ?」

悠「首じゃなくて弾針剄で吹っ飛ばされたことによる全身打撲が痛い。」

摩耶「じゃあ首の痛みは治ったってことだね。よかったね。」

悠「いや、たぶん痛いままだから」

神姫「うるさかったのよ」

千世子「ならあんちんが悪いのだ」

悠「ええーうっそー」

神姫「イラッとするからやめて」

悠「アッハイ」

亘理『悠ちゃん、そのうち取り返しのつかないことになるよ』

悠「大丈夫だ。ギリギリで踏みとどまる」

摩耶「そして後ろから突き飛ばされる、と」

悠「やーん」

神姫「というか、取り返しのつかないぎりぎりまではふざける精神がどうかと思うわ」

悠「生半可な気持ちでふざけるんじゃなくて本気だから!」

千世子「それがダメだと思うのだ。」

悠「ダメでもともとって言葉もあるだろ?」

サタン「あっても今使う言葉じゃないのだ。」

悠「うるせぇ!ケツもむぞ!」

サタン「……」
ガシッ!メキキッ……
悠「痛てててっ!?そっちに腕は曲がらない!!」

亘理『ガジガジ!』
悠「そして頭をかじるんじゃねぇ!!」

千世子「あんちんは楽しそうなのだ。」

神姫「馬鹿だけどね」

摩耶「それが真理なのかもね。」

悠「うぇーん、全身が痛いよぉ」

スキュラ「舐めて差し上げましょうか?」
犬『ガルルッ』

悠「その犬の部分で?」

スキュラ「はい」
犬『ガルルルッ!』

悠「あきらかに舐めるじゃなくて食らいつく感じだよな」

摩耶「ガブッといかれちゃおうよ」

悠「今はやりの丸呑み系か」

亘理『流行ってるの?!』

悠「エロイ方面で」

神姫「蒼龍爪」
スバッ!
悠「いだい゛!!」

摩耶「あ、一瞬涼しい風が」

悠「涼しい風はエアコンから出てるでしょ!!」

千世子「あんちんはタフなのだ。」

亘理『なんだかんだで血の一滴でてないもんね。』

摩耶「ちょっとこの鋸とかつかんでみてくれる?」

悠「なんで鋸あるんだよ」

摩耶「まぁ、ここの校舎内だし」

悠「それもそうか。いわれてみればおれもさっき制汗スプレー拾ったわ」
【生還スプレー】

神姫「「せいかん」の字が違うけど」

ベヒモス「あ、それ」

千世子「知ってるのだ?」

ベヒモス「死体にかけると生きる屍として生還するスプレーモス」

悠「ただのゾンビパウダーじゃねぇか」
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