ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「じゃあ、じゅぎょーしますなのだ。」

悠「えっ、お前のアホ従姉放置でいいのか?」

摩耶「アホは可愛そうだよ。ちょっとアレな従姉さんにしとこう」

ベヒモス「それも相当モス」

千世子「まー、しかたないのだ。」

亘理『冷めてるっていうか、チヨちゃんあの従姉さん嫌いなの?』

千世子「嫌いって訳じゃないけど、寧々ねーは幽霊とか妖怪とか人間がいる場所から追い出そうっていういわばタカ派なのだ。共存派の千世子とは違うのだ。」

テケテケ「今さらだが恐らく近隣の心霊スポットを荒らしているのは彼女たちだろう」
ジジー
『キャーキャー』

花子『ビデオチェックしてんじゃねぇ!!』

雨「コイツ、テケテケじゃなくて淫霊じゃないか?」

Q子『元祖淫霊のエロイン田イヤラシカ郎でございますっ!』

悠「やかましいわ!」

神姫「っていうか、出ていったし放置でイイでしょ」

冥「斜め向かいの教室でいますナ」

悠「なんで…」

冥「はい、今調べてみたところちょうど斜め向かいの教室の一部の土地はまだあのお嬢さんの父親さん所有地っぽいですな。」

悠「でも、既に利権は放棄っていうか、もはやぐちゃぐちゃになってカラの一坪状態じゃねーの?」

冥「まぁ、そうなんですけどナ。入りこんじゃったし仕方ないですナ」

神姫「ああいうタイプはのさばらせておくと面倒よ」

悠「っか、タカ派てことはあの女は霊祓的な能力でもあるのか?」

千世子「さぁ、そこまでは知らないのだ。ちなみに千世子のお父さんはからっきしなのだ。」

悠「ふむ。まぁ、さっきの淫霊たちの粗相の件もあるし話し合っておこうか。雨」

雨「なによ。」

悠「人間三人ぐらいを縛っても大丈夫な程度の太さと頑丈さのある糸(縄)をくれ」

雨「しゃーないわね。」
ドサッ

摩耶「話合い(物理)だね。」

神姫「イイ縄ね。」
グッグッ

雨「義鷹でも本気を出さなきゃ引きちぎれない私の糸よ」

Q子『蜘蛛はお尻から糸を出す、つまりっ!!』

雨「だしとらんわいっ!」
ぶぁっ!
Q子『ああんっ!がんじらがらめぇーーっ!』
グッグッ!

悠「自分から絡みにいってるな」

Q子『ああーん、絡まっちゃったー!』
グッグッ
雨「こら、引っ張るな!やめろぉっ!」

摩耶「おー、自ら絡んでいってその糸を手繰りよせていっている。」

亘理『蜘蛛妖怪よりも糸を巧みに操っている……』

悠「淫霊怖ぇっ。」
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