ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「はー、ここにくると涼しいなぁ。」

摩耶「ここまでに結構な熱帯空間を歩いてくるもんね。」

神姫「ビルの間って室外機のせいで大体サウナみたいなってるのよね」

悠「あそこでなら燻製作くれるんじゃね?」

神姫「排ガスにまみれた?」

亘理『げーっ』

千世子「みんな集まってるのだ?」

悠「集まってるよー」

テケテケ「いやー、ホントここは人間と妖怪の境界があやふやだ。」

悠「あっ、カサカサ」

テケテケ「テケテケだ。そのゴキブリみたいな呼び方はやめてくれ。」
カサカサ、カサカサ

サタン「カサカサなのだ。」

スキュラ「カサカサ動いてますね。」

花子『か、カサカサ、ぷくくっ。』

冥「皆さん、かさ……テケテケさんから水ようかんいただきましたナ。」

悠「それ、人間が食ってもいいものか?」

テケテケ「当然だ。そもそも幽霊妖怪専用の食べ物というのが分からない」

摩耶「人肉とか」

花子『怖ぇよ!?』

悠「妖怪のセリフとは思えないな。」

花子『妖怪が全員人間食うと思うな!』

冥「まぁまぁ、みなさん。冷たいうちにどうぞですナ」

「「「『いただきます』」」」

テケテケ「そうだ。ついでに今日来た目的を話しておこう」

悠「なんか用事があったのか?」

テケテケ「用事というか注意喚起だ」

摩耶「ポケモンGOのこと?」

神姫「あれはまだ日本で配信されてないわよ」

テケテケ「妖怪GOというのを流行らせるべきだ!」

悠「それだと多分妖怪ウオッチが幅効かせるぞ」

摩耶「っていうか、昔あったとよね。そういうゲーム」

神姫「ヨーカイザーね。幽機道・怪機道の」

悠「あれこそ元祖妖怪ウオッチだよな。」

千世子「それなんなのだ?」

悠「簡単に言ったらオモチャだ。決まった歩数進むと妖怪が出てきてそれを捕まえていくっていう流れの」

テケテケ「懐かしいものだ」

花子『いや、しみじみしてんな』

テケテケ「ああ、そうではなくてだな。ここ最近、心霊スポットで有名になっている話があるんだ。」

ベヒモス「心霊スポットで有名?有名な心霊スポットじゃなくてモス?」

テケテケ「いや、心霊スポットにでる幽霊たちから聞いた話だから、心霊スポットで有名になっている話だ。」

サタン「心霊スポットって単語がゲシュタルト崩壊しそうなのだ。」
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