ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー廃校:校門前ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ぼりぼり」

摩耶「最近いつもキュウリ咥えてるね。」

悠「齧ってるっていってくれないかな。」

摩耶「あっ、咥えさせる側か」

悠「ふひひひっ。」

摩耶「右向いてみて」

悠「右?」

神姫「……」

悠「……キュウリたべますか?」
スッ
神姫「食べかけを向けるな」
ゲシッ!
悠「あひーじょ!」

摩耶「詰めが甘いなぁ、ぼりぼり。」
パシッ!

悠「蹴られるとは思わなんだ」
スッ

神姫「どっから出した」

悠「このクーラーボックスから。携帯オヤツだ。」

摩耶「米が欲しい、ぼりぼり」

悠「缶ビールなら」

神姫「そのためのクーラーボックスか…。」

悠「ん?」

義鷹「……」

悠「おー、義鷹なにしてる。」

義鷹「お前らか。いや、かすかに知らない臭いがしたんでな」

悠「知らない臭い?具体的には?」

義鷹「人間、2.3人ってところだな。けど……」

悠「けど?」

義鷹「無香料系の消臭剤でもぶちまけたのか臭いが消えてやがる。」

悠「ふーん、ぼりぼり。あっ、キュウリ食う?一本漬け」

義鷹「……」
ビッ!しゅぱっ!
悠「うおっ?!」

義鷹「ばりごりっ!」

摩耶「舌が伸びたね。」

悠「カメレオンみたいな奴め……。」

義鷹「なんにしても、何かがここらに近づいてるってことだ。一応気にかけとけ」

悠「オッケー。なんかあったらメフィストぶん殴る。」

義鷹「……あながち間違いじゃねーな」
バッ

悠「って、ことなんだがどう思う?」

摩耶「害がないならなんでもいいんじゃない?」

神姫「どうせ、妖怪かなんかでしょ」

悠「おっぱいの妖怪とかならウェルカムだな」

神姫「……」

悠「なにか?」

神姫「憑いてるわよ」

悠「あ?」

Q子『おっぱいの妖怪と聞いて!』

摩耶「いつのまに」

Q子『ふっ、私は淫霊、エロいワードが出ればどこにでも駆けつけるわ!!』

悠「どっから顔出して話してる!」

Q子『またぐら』

悠「地獄に落ちろ」
グシャッ!
すぅっ
Q子『しかし、幽霊だから効果なし!!』

悠「くそう。こういうときだけ幽霊の特製をフル活用しおって……」

摩耶「夏は淫霊の季節」

神姫「いやな季節だわね。」

Q子『ふほほほっ。どうもどうもご紹介にあずかりましたエロいん田いやらしか郎です!淫霊パワーで驚きのエロさ!!』

悠「教室行くか」

摩耶「そだね。」
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