ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー廊下ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「七月だっぺぇ」

摩耶「んだんだ」

千世子「かっぺになってるのだ」

神姫「馬鹿がうつるわよ」

摩耶「やばい、うつってきてる!!」

悠「おれは誰から感染したんだ……」
チラッ
亘理『……』
サタン「……」

悠「あのあたりかぁ」

亘理『……』
ガシッ!ギギッ…
悠「あれ?」
ガシッ!ギギッ…
サタン「……」

悠「取れる取れる!頭と足が何やかんやなってぶちってなる!」

摩耶「牛裂きとか馬裂きとかは聞くけど妖怪魔王先は初めて見る」

千世子「四散しそうなのだ」

悠「とめてよー!やめてよー!」

神姫「まだ余裕あるわね。もっと力入れて」

亘理『よいしょー』

サタン「どりゃーなのだ」

悠「ダメダメ!なんか歪な音が体内からしてるかららめぇ!!」

スキュラ「しかし……暑いですねぇ。粘液が渇いてしまいます」

悠「乾いたらダメなのか」

スキュラ「触椀が張り付いて肉片が千切れます」

悠「それは困るな。よし、ローションを用意しよう」

亘理『……』
ガジッ!
悠「……」

摩耶「あれ、悠君。こんどは天井下りが噛みついてるよ」

悠「餓鬼よりかマシに見えて結構深々と歯が食い込んでくる」

ベヒモス「っていうか、水かけたらだめモス?」

スキュラ「いいですね。というか、水に浸かっていたいですね。」

悠「そりゃ暑いときはみんな水に浸かってたいよ。真桜なんて氷水に沈みたいっていってるし」

千世子「それ、入水自殺なのだ」

悠「真桜は誰かを自殺に追い込んでも自分が自殺なんてするタイプじゃない」

摩耶「なるほど」

神姫「わりとえぐいこと言ってるけど納得できるわ」

亘理『怖っ!』

千世子「人間は怖いものなのだ」

悠「っか、暑いなぁ。今日、風ないし」

千世子「夏なのだ」

悠「脱いでいいぞ」

亘理『ガリリッ!』
悠「やべぇ、食いこんできてる!!」

摩耶「餓鬼も追加する?」

悠「せんでいい」

神姫「まぁ、白衣は脱いだ方が涼しいとは思うけどね」

千世子「これは千世子のトレードマークなのだ」

悠「そういえばミーナの婆さんもいつも白衣きてるな」

摩耶「だから?」

悠「いやぁ、婆さんが脱いでも嬉しくはないなぁーって」

千世子「あんちんはそういう事ばっかり考えてるのだ。」

摩耶「天下のスケベだからね」
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