ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……は?」

『~~』

悠「ふむ、ふんふん。」

摩耶「珍しい悠君が携帯を携帯してる」

亘理『あれ、ここに置きっぱなしだっただけだよ』

摩耶「なんだ、たまたまか。」

神姫「一層もう電話番を着けとくべきね。」

摩耶「うろちょろしまくる人間に着く電話番って大変だよ」

神姫「……そりゃそうね。」

悠「わかった。」
ピッ、ぽいっ

千世子「そうやって携帯をすぐにどこにでも置くからなくすのだ。」

悠「まったくだなー」

サタン「そして全く拾おうとしないのだ」

摩耶「縫い付けとく?」

雨「糸ならあるわよ」

スキュラ「毒針でいいのなら、針もあります。」

悠「やめれっ!それ毒感染しながら縫い付けられるって……地獄か!!」

摩耶「ゾンビ馬の糸だとしたら?」

悠「いや、毒針使ってる時点でアウトブレイク」

摩耶「それでさっきの電話は?」

悠「ああ、あははっ」

亘理『面白い話?』

悠「いいや重い話」

摩耶「重い話なんだ」

亘理『なんで笑ったの?!』

悠「……なんとなく」

サタン「最低なのだ」

神姫「今さらよ」

悠「なん……だと?」

千世子「今さらじゃないのだ?」

悠「むしろ熱気バサラ」

スキュラ「誰ですか?」

悠「歌う人」

摩耶「説明がアバウト」

悠「フォールアウト?」

摩耶「……発剄」
トンッ
ズドンッ!
悠「中にぐめる゛っ!」

サタン「ぐめる?」

悠「ううっ、おなかの奥の方に来るぅっ……」

千世子「お腹壊したときみたいなのだ。」

摩耶「それで重い話って大丈夫なの?」

悠「素人のおれが聞いた限り不可能だと思うな」

神姫「素人?」

悠「なんでも溶けて死んでしまった雪ん子を生き返らせれないかっていう内容だ」

サタン「できないのだ?」

悠「逆にお前はできるのか?」

サタン「我にはできないのだ」

摩耶「素直だね」

サタン「だけどメフィストレスなら多分できると思うのだ」

悠「あのおっさんかぁ。できないこともない気がするけど、あのおっさんは何でもできる分、性質が悪くて面倒だからな」

摩耶「まぁ、何でもできて素直に言う事を聞く悪魔って方が怖いけどね」

悠「そりゃそうだ。」

神姫「っていうか、雪ん子が溶けるっていう状況がまったく見えないわね。」

悠「状況は自分の命をかけて人命を助けた」

亘理『それを聞くだけで涙が……』
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