ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雨か」

雨「……」

悠「あ、いや、お前じゃない」

雨「なんもいっとらんわ!」

亘理『梅雨入りらしいよ』

摩耶「ならしばらくは気温下がりそうだね」

悠「寒いの怖いわぁ」
グルグル

摩耶「糸に巻かれてるよ」

悠「雨がおれと運命の糸で繋がりたいと効かなくてな」

雨「このまま絞殺してやろうか」
ギリギリッ
悠「ヴぐっ」

神姫「切断、切断」
パンッパンッ

悠「やめろー!」

サタン「なんかジメジメするのだ」

摩耶「梅雨だからね」

サタン「梅雨ってなんなのだ。」

千世子「曇りや雨の多い期間のこと。雨季の一種なのだ。」

スキュラ「湿度が高いのですね。どおりで身体の調子がいいわけです」
ずるん、ずるん

亘理『タコ足が乱舞してる』

スキュラ「粘度も2割増しです」
ヌトヌト

悠「エロい!」

亘理『悠ちゃん!』

悠「悠ちゃんです!」

サタン「なんかじっとりしてて苦手なのだ」

千世子「魔界には梅雨ないのだ?」

サタン「そういうう地域もあるけど我が生まれた魔界はカラカラだったのだ。溶岩が流れてて山々が突き出てて」

摩耶「火山地帯?」

神姫「ぽいわね。」

ベヒモス「溶岩の海は懐かしいモス」

千世子「べヒちゃんも溶岩地帯にいたのだ?」

ベヒモス「違うモス。僕はもともと地下暮らしが長かったモス。そのとき移動してるとたまーに溶岩が穴に流れ込んでくるモス。」

摩耶「なるほどねー」

神姫「とりあえず、サタンとベヒモスは溶岩に飲まれても死なないのね。」

サタン「平気なのだ。」

ベヒモス「平気モス」

悠「モンスターだなぁ」

千世子「スキュラちゃんはどうなのだ?」

スキュラ「私は無理ですね。ですが、深海は平気ですよ。水中呼吸もできますから」

悠「こっちはこっで特化だな」

神姫「氷海はどうなの?」

スキュラ「もちろん、粘液で覆っていれば凍ることもないですし、ある程度なら毒も通じません」

千世子「粘液ってすごいのだ。」

悠「ゴキブリも体表は油でコーティングされてるらしい」

スキュラ「それと一緒にされるのはとても不愉快なのですが?」
ズゾゾッ

悠「あくまで例えばの話であって……」

スキュラ「どういう例えですか」

ズドッ!
バッ!
悠「達磨避け!」

サタン「じゃあ、ゴキブリに火をつけたらよく燃えるのだ?」

千世子「惨事にしかならないと思うのだ。」

摩耶「まぁ、虫は全般的に火が弱点だしね。」
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