ー奇談ー學校へ行こう(2)
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「……」
ずでー……
摩耶「イイ感じでとけてるね」
悠「ひとりで穴掘ってひとりで棒刺して、ひとりで糸張って……疲れるわ!!」
亘理『お疲れ様』
大天狗「いえいえ、大して疲れていませんよ」
悠「アンタは何だかんだで見てただけだもんなっ!!」
千世子「はい、それでは前回の続きからじゅぎょーしますなのだ。ひとつの屋根にずっと住みついている一つ目小僧も存在するのだ。江戸城下の武家屋敷に鳥を売った商人が、代金の受け取りにいった時の事。部屋に通され待っているとひとりの小僧が現れ、掛け軸を巻き上げては落とす、という悪戯を始めたのだ。掛け軸が傷んでしまうと注意すると、小僧が振り返り、一言「黙っていてよ」といったのだ。その顔には目がひとつしかなく、商人は驚いて気絶してしまったのだ。後で話を聞くと、その家は年に、4.5回怪しい出来事が起きる家で、一つ目小僧が出現したのも今回が初めてではないというのだ。」
神姫「そういえばやかましいのは?」
大天狗「異次元の惑星で今だ戦闘中です。」
亘理『色々と次元が違った!』
摩耶「元気だね」
ベヒモス「そういう問題じゃないと思うモス」
千世子「些細なイタズラを重ねる無害な子供の妖怪、という印象が強い一つ目小僧だが、中には真面目でご利益のある一つ目小僧も存在するのだ。京都にある比叡山には有力な寺院が多く、たくさんの僧が集まるのだ。」
スキュラ「ですが、異次元といえどその惑星大丈夫でしょうか?」
大天狗「生き物の住んでいない惑星になので壊れること前提です」
亘理『ワールドワイド!!』
摩耶「いや、ワールドブレイクかな」
悠「THEWORLD!!」
千世子「だが、僧は真面目に学問とし業に励むものばかりではなく、中には町で遊び回る不届き者も居るのだ。そんな僧の前には一つ目小僧が現れ、鐘を鳴らして注意して回ったというのだ。これはただの妖怪ではなく、ある高名な僧侶が生まれ変わった姿なのだそうだ。」
摩耶「ワールドって言葉に反応する病気が出たね」
亘理『病気なんだ?!』
摩耶「悠君特有の病気」
悠「WRYYYYY!」
神姫「うるさい」
悠「wryyyy…」
千世子「関東地方には疫病神のような一つ目小僧の伝承が残っているのだ。旧暦の2月と12月の8日になると、一つ目小僧がそれぞれの家に訪れるのだ。これは人々の犯した罪を調べて神に報告し、その後の運命を決める仕事なのだ。そこで人々は一つ目小僧の目を誤魔化して不幸を避けるため、様々な対策を取っていたのだ。」
摩耶「小さくはなったね」
神姫「弾針剄」
チュドン!
悠「それでもやられた!」
亘理『このオチは読めてた』
摩耶「これが治療法だからね」
千世子「神奈川県の一つ目小僧は、12月8日にやってきて、家々の落ち度を帳面に書き記し、道の神である道祖神に預けるのだ。この帳面は2月8日に疫病神の手に渡るというので、人々は1月14日にすべての道祖神を焼いて、一つ目小僧の帳面が疫病神に届くのを防いでいたのだ。この行事は現在でも、お正月の後に大きな火を焚く「左義長(どんと焼き、さいと焼きとも)」という形で残っているのだ。以上、一つ目小僧のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「……」
ずでー……
摩耶「イイ感じでとけてるね」
悠「ひとりで穴掘ってひとりで棒刺して、ひとりで糸張って……疲れるわ!!」
亘理『お疲れ様』
大天狗「いえいえ、大して疲れていませんよ」
悠「アンタは何だかんだで見てただけだもんなっ!!」
千世子「はい、それでは前回の続きからじゅぎょーしますなのだ。ひとつの屋根にずっと住みついている一つ目小僧も存在するのだ。江戸城下の武家屋敷に鳥を売った商人が、代金の受け取りにいった時の事。部屋に通され待っているとひとりの小僧が現れ、掛け軸を巻き上げては落とす、という悪戯を始めたのだ。掛け軸が傷んでしまうと注意すると、小僧が振り返り、一言「黙っていてよ」といったのだ。その顔には目がひとつしかなく、商人は驚いて気絶してしまったのだ。後で話を聞くと、その家は年に、4.5回怪しい出来事が起きる家で、一つ目小僧が出現したのも今回が初めてではないというのだ。」
神姫「そういえばやかましいのは?」
大天狗「異次元の惑星で今だ戦闘中です。」
亘理『色々と次元が違った!』
摩耶「元気だね」
ベヒモス「そういう問題じゃないと思うモス」
千世子「些細なイタズラを重ねる無害な子供の妖怪、という印象が強い一つ目小僧だが、中には真面目でご利益のある一つ目小僧も存在するのだ。京都にある比叡山には有力な寺院が多く、たくさんの僧が集まるのだ。」
スキュラ「ですが、異次元といえどその惑星大丈夫でしょうか?」
大天狗「生き物の住んでいない惑星になので壊れること前提です」
亘理『ワールドワイド!!』
摩耶「いや、ワールドブレイクかな」
悠「THEWORLD!!」
千世子「だが、僧は真面目に学問とし業に励むものばかりではなく、中には町で遊び回る不届き者も居るのだ。そんな僧の前には一つ目小僧が現れ、鐘を鳴らして注意して回ったというのだ。これはただの妖怪ではなく、ある高名な僧侶が生まれ変わった姿なのだそうだ。」
摩耶「ワールドって言葉に反応する病気が出たね」
亘理『病気なんだ?!』
摩耶「悠君特有の病気」
悠「WRYYYYY!」
神姫「うるさい」
悠「wryyyy…」
千世子「関東地方には疫病神のような一つ目小僧の伝承が残っているのだ。旧暦の2月と12月の8日になると、一つ目小僧がそれぞれの家に訪れるのだ。これは人々の犯した罪を調べて神に報告し、その後の運命を決める仕事なのだ。そこで人々は一つ目小僧の目を誤魔化して不幸を避けるため、様々な対策を取っていたのだ。」
摩耶「小さくはなったね」
神姫「弾針剄」
チュドン!
悠「それでもやられた!」
亘理『このオチは読めてた』
摩耶「これが治療法だからね」
千世子「神奈川県の一つ目小僧は、12月8日にやってきて、家々の落ち度を帳面に書き記し、道の神である道祖神に預けるのだ。この帳面は2月8日に疫病神の手に渡るというので、人々は1月14日にすべての道祖神を焼いて、一つ目小僧の帳面が疫病神に届くのを防いでいたのだ。この行事は現在でも、お正月の後に大きな火を焚く「左義長(どんと焼き、さいと焼きとも)」という形で残っているのだ。以上、一つ目小僧のじゅぎょーだったのだ。」