ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

サタン『なのだーーーー!』
ドゴオオォォ!
ガアァァァァ!
天魔『うおぉっっっっっ!』

摩耶「わぁ、窓の外が最終戦争」

悠「色々と大惨事じゃね?」

大天狗「大丈夫ですよ。校舎が傷ついたら冥殿がお怒りになりますから」

悠「そうか」

大天狗「まぁ、校庭にクレーターができる可能性もありますが」

悠「それでも起こられると思いますが?」

大天狗「……私は怒られませんから」

摩耶「成程」

神姫「それでイイならイイけど、調査しに来たのよね?」

大天狗「もちろん。」

スキュラ「ですが、調査になぜ天狗の方々が?」

大天狗「……なんといいますか、天魔様が暇つぶしで名乗り出まして」

「「『……』」」

大天狗「……そんな目で見られましても、私の責任ではありませんよ?天魔さまが調査することになっとくして承諾した冥殿のアレなのですから。」

悠「それって無理やりYesっていわせたんじゃ?」

大天狗「いえ、それはあり得ません。」

千世子「冥ちゃんのがえらいのだ?」

大天狗「立場という意味では天魔様の方が当然上ですが……。天魔様は育ちがいいので性格がドひねくれていらっしゃいます。なので部下といえば優秀でとても我慢強い私のみ。友人といえるものもほぼ皆無でございます。」

摩耶「いやぁ、いい性格しているね」

大天狗「お褒めいただき光栄です」

スキュラ「なるほど、数少ない友人である冥さんには頭が上がらないのですね。」

大天狗「そんな感じです。」

千世子「で、ほっといていいのだ?」

冥「大丈夫ですナ」

悠「あら、管理人ちゃんいつのまに」

冥「外でポンポン光が爆発してたら気が付きますナ」

悠「そらそうか」

大天狗「すいません。天魔様がアレで」

冥「いいですナ。万が一のこともあるかと思って辺り一帯に超強力な結界を張ってますナ」

悠「誰が?」

冥「メフィストさんですナ」

悠「一気に不安になるな」

冥「大丈夫ですナ。ちゃんとカンフル剤を渡してありますナ」

摩耶「カンフル剤?」

大天狗「天狗の羽です。」

千世子「それは喜びそうなのだ。」

神姫「大天狗……さんの羽?」

大天狗「いいえ、天魔様のです」

悠「よくくれたな」

大天狗「はい、寝ている間に引っこ抜……拝借しました。」

摩耶「なるほどなー」

悠「いゃぁ、クール系のムチムチボディの女は危険だねぇ」

亘理『……』
ガシッ!ズズッ……
ぷらーん
悠「……」

大天狗「あちらの方……首吊らせ妖怪の方ですか?なかなかの御手前ですね。」
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