ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「霊魂の活用方法その1。自然冷房」

霊魂【……】
冷や~

神姫「身体に悪そうなのよね。」

悠「飲み物も冷やせる」

摩耶「水を冷やしといて、これがホントの死に水って?」

千世子「摩耶君ざぶとん一枚なのだ。」

悠「ええと、枕?」

亘理『後頭部が冷えながら悪夢みそう」

悠「……ダメだな霊魂」
パッ
霊魂【……】
ふよふよ~

スキュラ「もともとそういったものを利用しそうという考えが危険なのだと思います。生き物ではないとはいえ、幽霊なのですから。」

悠「いいたいことは分かるが、さすがにいい加減どうにかしないとここが心霊スポットレベルを越え始めるぞ」

摩耶「でも、害はないんだよね」

霊魂【……】
霊魂【……】
霊魂【……】

千世子「あれ、固まって一つになったのだ」

冷霊【……】

摩耶「真っ青の霊魂?」

悠「あれ……なんか室温がガクッと下がったような」

冷霊【……】
ビュオオォォ!

「「「『!!』」」」
バッ!

悠「へ?ひゃああぁぁっ!冷たいぃぃぃ!」

神姫「冷気を吹いた?起こした?」

亘理『悠ちゃーん!』

サタン「直撃したのだ」

冷霊【……】
ビュオォォォ!
悠「冷た!やばい、冷たい!つめたイィィ!」

千世子「集中砲火……冷されてるのだ」

摩耶「バンガードの地下の固定シンボルおもいだした」

神姫「全体技覚えてないとわりとうっとおしいのよね。バンガードの冷霊、魔王殿の蛇女、レオニード城のバット」

悠「イイから助けて!死ぬ死ぬ死ぬ!」

スキュラ「後ろ髪が凍ってきてますね。」

摩耶「悠君、大車輪、大車輪!」

悠「槍持ってねぇ!!」

「ほうほう、どうやら本当に霊魂が溢れでいるんじゃな。」
ボオォォォ!

千世子「わっ、霊魂が燃えたのだ」

「生きとるか?」

悠「さ、さむい……」
ガタガタ

ベヒモス「冷凍寸前モス」

「やれやれ、しかたない軽く炙ってやろう」
ボッ!
悠「あー……あったかい……」
ジッ、ジジッ

摩耶「燃えるフラグ」

悠「おぉっと!そうは問屋が卸さんぜよ!」
バッ!

千世子「ところで誰なのだ?」

天魔「誰じゃと?はっ、儂は天下の第六天魔王、天魔様じゃ!」

悠「あ、ロリば……」

大天狗「口に気をつけないと焼きながら切り殺されますよ。気まぐれですから」

悠「……ングッ……天魔さん」

摩耶「ひと文字を飲み込んだね。」
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