ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「じゅぎょーをしようと思ったけど……なんなのだこれは!」

霊魂『……』
霊魂『……』
霊魂『……』

悠「なにこの、オマエんちおっ化けやーしき状態」

スキュラ「これはアレですね。恐らく成仏しなかった霊たちが溢れかえってるんです。」

悠「あの穴か……いつまであの穴ネタ引っ張るんだよ」

摩耶「幽霊が溜まってるせいか部屋が涼しい通り越して肌寒いね」

千世子「ホントなのだ。」

悠「どうにかできないのか?」

サタン「どうにか……ほいっ」
ガシッ……ぐしゃっ!

摩耶「リアルソウルクラッシュ」

千世子「幽霊って握りつぶせるのだ?」

サタン「魔王に不可能はないのだ!」

悠「ふむ……どりゃぁっ!」
ブォン!
霊魂『……』
すぅ…

亘理『すっぽ抜け』

悠「人間の打撃は無理っぽいな。神姫、龍剄頼む」

神姫「……」
チュドン
霊魂『……』
ふわっ…

千世子「避けたのだ?」

神姫「は?」
チュドン!
霊魂『……』
ふわっ…

悠「なにげに回避するな」

神姫「…………」
チリッ、ゴォォォ

悠「神姫、ストップ。まぁ、おちけつじゃなくてお乳つけでもなくて…」

神姫「弾針剄!」
チュドォォン!
悠「ぐあぶぁぁぁ!」
バフッ!ボフッ!

摩耶「おー、悠くん諸共吹き飛ばしたね」

亘理『悠ちゃーーん!』

霊魂『……』
霊魂『……』

摩耶「減らないね」

悠「はぁはぁ、危うくおれも霊魂と化すところだった」

神姫「もう一度」

悠「流し切りみたいなノリでやめて!」

サタン「握りつぶしていってもきりがないのだ」
グシャグシャ

悠「誰か掃除機もってきてくれただひとつの吸引力が落ちないやつ。」

摩耶「吸う気なんだ」

神姫「吸った傍から出ていくでしょ」

悠「……サタン」

サタン「何でもかんでも人に頼るのは良くないのだ。」

悠「正論だけどそういう場合じゃないだろ。ケツわしづかむぞ!」

亘理『……』
ガシッ、ズズッ、ズズッ
悠「うわあぁぁ!」

摩耶「頭わしづかまれて引っ張り上げられていったね。」

千世子「インガオーホーなのだ。」

美兎「おーい、ここも霊魂たまってる?」

千世子「たまってるのだ」

美兎「じゃあ、窓と壁にこの札はっときな。とりあえずは入ってこないから」

千世子「助かりますなのだ。」