ー奇談ー學校へ行こう(2)

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「なんかやきとり食いたい」

摩耶「いつも何かに飢えてるねぇ」

神姫「泥でも食べてればいいのに」

悠「食わねぇよ?!」
ガララっ、ぶわっ!!

摩耶「わ、なんかスゴイ花の香り……」

千世子「あ、あんちんたちこんばんわなのだ」

神姫「こんばんわ、はいいけど、何事?窓から桜の枝が侵入しまくりじゃない」

スキュラ「昨夜、外の桜の木が伸びに伸びて侵入したのです」

悠「へー、急成長だなー。って、そんなわけあるかーい!」

サタン「寒が戻ってきたのだ」

悠「どこがだよ!あったかいよ!爆笑だよ!」

摩耶「爆笑はない」

悠「(´・ω・`)」

千世子「ちなみに亘理ちゃんは大喜びなのだ。」

亘理『わーい、植物ー!桜ー!』

神姫「外に出れないから色々と暴走してるのね」

悠「だな……」

摩耶「けど、この異常事態であんまりみんな騒がないのがここらしさだよね。」

悠「だな。っか、花びらめっちゃ散ってるのに一切花が減ってない気がするんだが」

サタン「花をちぎってみたらわかるのだ」

悠「千切っていいのか?」

サタン「枝ごと折ってもいいのだ」

悠「どれ」
ボキッ
ざわっ!ズボッー!

摩耶「おー、折れたところから新しい枝が勢いよく生えた!」

悠「あ、あぶねぇ……首すれすれに伸びてきやがった……」

神姫「惜しい」

悠「そんなに血染め桜が見たいですか!!」

スキュラ「見ての通り物理的切除は不可能なので放置しているのです」

神姫「昨晩からこの調子って割には花びらで埋もれてないんだね。」

スキュラ「ああ、それに関しては……」

ベヒモス「ハムハム、桜の花びらおいしいモス」

摩耶「ああ、食べてるんだ」

スキュラ「おやつ代わりになって大変うれしいそうです」

亘理『うふふ、うふふふっ』

悠「亘理は亘理で花の中に頭ツッコんで笑ってるし……。これ、原因は?メフィストだろうけど」

スキュラ「ああ、今回は違うようですよ」

悠「マジ?!えっ、マジで!?」

摩耶「この驚き方である。」

神姫「じゃあ、原因は?」

スキュラ「モノリス殿」

モノリス【⦅たんじゅんにさくらのきがいじょうなえいようをすっているからです。⦆】

悠「異常な栄養?」

モノリス【⦅もともとはんぶんようかいかしているしょくぶつるいですが、そのねがなにかとくべつのうこうなえいようげんにからみついた、ということです。⦆】

千世子「いつまで続くのだ?」

モノリス【⦅いじょうなえいよううげんがすいつくされるまでか、ぎゃくにさくらがたえきれずにかれるまでかと⦆】

悠「そりゃ色んな意味で長くなりそうだなぁ」
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