ー奇談ー學校へ行こう(2)
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「一夜にしてこの寒さ!!」
摩耶「雨降ったしね」
亘理『昨日より10℃低いんだって』
サタン「ふふん、我は平気なのだ。」
スキュラ「湿度がある方が私も体調はいいですね。」
【川熊】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。妖怪というものは、多くの場合、普通の生物ではないような超常的な能力をもっていたり、自然ではありえない姿をしているのだ。だが今回じゅぎょーする川熊という妖怪は、特に異常な能力を持たず、姿についてもはっきりしないのだ。川熊はれっきとした妖怪ではあるが、その特徴はむしろネッシーやツチノコのような未確認生物、UMAに近いといえるかもしれないのだ。」
悠「雨は降るのはいい。けど、寒いのがいただけない」
ベヒモス「鱗でおおうといいモス」
悠「おれは鱗はえないから」
サタン「オーラでおおえばいいのだ」
悠「チート魔王め……」
千世子「川熊は「河熊」とも書き、その名の通り川に住む妖怪なのだ。この妖怪は川の中から手だけを水面につきだして様々なイタズラをするために、全身の外見ついて描写している伝承がほとんど存在しないのだ。いくつかある伝承によると、川熊の手は毛むくじゃらだったというのだ。なお江戸時代後期には、愛知県の見世物小屋で艶のあるねずみ色の毛におおわれた川熊のはく製が展示されていたという記録が残されているが、現代に残されている妖怪の遺物、例えば「人魚のミイラ」などは、ほぼすべてが作りものであるため、はく製が本物である可能性は限りなく低いのだ。」
摩耶「オーラって便利だね」
悠「便利すぎだろ。これからはサタンゲイザーと呼んでやる」
神姫「ヴォワチュール・リュミエールじゃないでしょ」
サタン「ヴォワ?」
神姫「ヴォワチュール・リュミエールフランス語で「光り輝ける運び手」を意味するこの惑星間スラスターよ」
千世子「川熊の伝承は、秋田県の雄物川、長野から新潟に流れる信濃川、岐阜県の中津川など幅広い地域に残っているのだ。特に信濃川では、洪水が起きるのは川熊が堤防を崩してしまうからだと考えられていたらしいのだ。」
悠「アストレイ系のガンダムはいい」
サタン「誰がガンダムなのだ!」
摩耶「ガンダムには素手でモビルスーツをぶっ倒す人間も出るから」
亘理『なにそれ怖い』
悠「東方不敗先生」
千世子「川熊の数少ない目撃例は、秋田の雄物川に二つあるのだ。一つは秋田の殿様から鉄砲を奪ったと言うものなのだ。ときは江戸時代、ある殿様が雄物川に船を浮かべて猟を楽しんでいたところ、水中から毛むくじゃらの手が伸びてきて、殿様の鉄砲を奪ってしまったのだ。後になって水泳の得意なものが水中を探してみたところ、一丁の鉄砲が見つかったのだ。江戸時代に秋田を収めた久保田藩では、これを「川熊の御筒」と呼んで家宝にしたというのだ。」
悠「もしくは衝撃のアナベルト」
摩耶「ガンダムの人ではないね。」
サタン「衝撃のサタン……わるくないのだ。」
神姫「気にいったらしいわよ」
悠「お前は衝撃云々以前に魔王だろ」
千世子「もう一つの伝承では、人間が川熊の手を奪う事に成功しているのだ。鮒がしらが雄物川の岸に船をつないでいたところ、深夜にガバっと水音がして、何者かが船に両手をかけているのだ。驚いてその手を鉈で切り落として逃げ、翌朝船に戻ると、甲板の上にはそのまま手が残っていたのだ。それは猫の前足のようだったというのだ。以上、川熊のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「一夜にしてこの寒さ!!」
摩耶「雨降ったしね」
亘理『昨日より10℃低いんだって』
サタン「ふふん、我は平気なのだ。」
スキュラ「湿度がある方が私も体調はいいですね。」
【川熊】
千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。妖怪というものは、多くの場合、普通の生物ではないような超常的な能力をもっていたり、自然ではありえない姿をしているのだ。だが今回じゅぎょーする川熊という妖怪は、特に異常な能力を持たず、姿についてもはっきりしないのだ。川熊はれっきとした妖怪ではあるが、その特徴はむしろネッシーやツチノコのような未確認生物、UMAに近いといえるかもしれないのだ。」
悠「雨は降るのはいい。けど、寒いのがいただけない」
ベヒモス「鱗でおおうといいモス」
悠「おれは鱗はえないから」
サタン「オーラでおおえばいいのだ」
悠「チート魔王め……」
千世子「川熊は「河熊」とも書き、その名の通り川に住む妖怪なのだ。この妖怪は川の中から手だけを水面につきだして様々なイタズラをするために、全身の外見ついて描写している伝承がほとんど存在しないのだ。いくつかある伝承によると、川熊の手は毛むくじゃらだったというのだ。なお江戸時代後期には、愛知県の見世物小屋で艶のあるねずみ色の毛におおわれた川熊のはく製が展示されていたという記録が残されているが、現代に残されている妖怪の遺物、例えば「人魚のミイラ」などは、ほぼすべてが作りものであるため、はく製が本物である可能性は限りなく低いのだ。」
摩耶「オーラって便利だね」
悠「便利すぎだろ。これからはサタンゲイザーと呼んでやる」
神姫「ヴォワチュール・リュミエールじゃないでしょ」
サタン「ヴォワ?」
神姫「ヴォワチュール・リュミエールフランス語で「光り輝ける運び手」を意味するこの惑星間スラスターよ」
千世子「川熊の伝承は、秋田県の雄物川、長野から新潟に流れる信濃川、岐阜県の中津川など幅広い地域に残っているのだ。特に信濃川では、洪水が起きるのは川熊が堤防を崩してしまうからだと考えられていたらしいのだ。」
悠「アストレイ系のガンダムはいい」
サタン「誰がガンダムなのだ!」
摩耶「ガンダムには素手でモビルスーツをぶっ倒す人間も出るから」
亘理『なにそれ怖い』
悠「東方不敗先生」
千世子「川熊の数少ない目撃例は、秋田の雄物川に二つあるのだ。一つは秋田の殿様から鉄砲を奪ったと言うものなのだ。ときは江戸時代、ある殿様が雄物川に船を浮かべて猟を楽しんでいたところ、水中から毛むくじゃらの手が伸びてきて、殿様の鉄砲を奪ってしまったのだ。後になって水泳の得意なものが水中を探してみたところ、一丁の鉄砲が見つかったのだ。江戸時代に秋田を収めた久保田藩では、これを「川熊の御筒」と呼んで家宝にしたというのだ。」
悠「もしくは衝撃のアナベルト」
摩耶「ガンダムの人ではないね。」
サタン「衝撃のサタン……わるくないのだ。」
神姫「気にいったらしいわよ」
悠「お前は衝撃云々以前に魔王だろ」
千世子「もう一つの伝承では、人間が川熊の手を奪う事に成功しているのだ。鮒がしらが雄物川の岸に船をつないでいたところ、深夜にガバっと水音がして、何者かが船に両手をかけているのだ。驚いてその手を鉈で切り落として逃げ、翌朝船に戻ると、甲板の上にはそのまま手が残っていたのだ。それは猫の前足のようだったというのだ。以上、川熊のじゅぎょーだったのだ。」