ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡

ー稲葉の部屋(仮)ー

稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」

禅「烏哭禅の…」

稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」

稲葉「今日のゲストは引き続いて、柏さんと空さんよ」

柏「あぁん?終わったんじゃねぇのか?」

禅「今日は…二本…立て続け…ですので…よろしく…お願い…します」

空「うーん…急やな」

柏「先にいっとけよ…ったくよう。」

空「あ、ほな友人から聞いたやつで実話かどうか怪しいんですけど。」


ある町一人の少女が行方不明になったそうです。
町中総出で探し回り、少女はすぐ見つかりました。

頭と両手首のない死体となって…。

切り取られた体の部分も見つからず、犯人もわからずじまい。

迷宮入りかと思われたころ、少女の家族の家の隣の一人暮らしのおばあさんが亡くなりました。

このおばあさんは殺された少女ともとても親しくしていたそうです。

押入れに大事にしまってあった炊飯器をみつけ、ぱかっと蓋を開けてみた所、そこには殺された少女の白骨化した頭と両手首が。

おばあさんが少女を…?

しかし、疑問が残ります。
少女を殺し、頭と両手首を切り取り、死体を捨てるなどという作業は、体力的にこのおばあさんには無理だったのです。

空「一体何が起こったんでしょうか…?」

柏「あー…そういや妙な話を聞いたことがある。」

ずっとマンション暮らしだったある一家が、空き家だった一軒家に引っ越した。
その家の2階の廊下の突き当たりにドアに鍵がかかり、ガムテープがベタベタ貼られている部屋があったそうだ。

一家は不気味に思ったが鍵もないし、別に部屋は他に必要としていなかったので無理には開けようとせず、そのままにしていたらしい。

引っ越して一週間ほど経ったある日、そこの長女が体調不良を訴え始めた。

次の日には妻が、そして数日経った頃には夫が体調不良になった。

「頭が痛い」とか「吐き気がする」などの症状は3人が全員同じで、病院からは「ハウスダストなどのアレルギーだ」と言われ、結局1ヶ月ほどでその一軒家を手放してしまったらしい。

一家はマンションだが、前よりも大分快適な住まいに引越しした。
もちろん、今回の住まいは頭痛も吐き気もしない。

数ヶ月経った頃、例の家に引っ越してきたという家族達から連絡が入った。

「2階の廊下の突き当たりの、ガムテープと鍵のかかったドアの部屋を子供部屋にしようと、無理矢理こじ開けてみたんですが、金色の髪の毛が散乱し、目のくり抜かれたフランス人形が数体落ちているんですが…一体何があったのか知りたくて連絡してみたんです」一家はとんでもない家に住んでいたらしい。

柏「前に住んでいた住人は行方不明で、全く連絡がつかないそうだ。まぁ…作り話だろうけどな。」
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