ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡9

ー稲葉の部屋(隣)(5/13/夕)ー

稲葉「毎度お馴染み。笑いと癒しを提供する古川稲葉と…」

禅「烏哭禅…と…」

優希「千歳優希&…」

紅菜「紅菜の…」

稲葉「電!」
優希&紅菜「「脳!」」
禅「ラジオ…!」

稲葉「はい、電脳ラジオの時間よ。今日のゲストは悠とともきくんよ」

悠「黄金の蜂蜜酒ならぬ、黄金の芋羊羹を作ったおれだ。」

ともき「SAN値が下がりそうな気がしてならない俺です。」

優希「最初に余計な事いうから」

悠「おれをパンピーって枠からいちいち外すのやめてくれないか?楊枝で爪と肉の隙間刺すぞ」

ともき「えげつない」

悠「そんなに嫌ならお前らは喰わんでいい。そっちの御嬢さん二人と禅に喰ってもらうから」

ともき「いや、喰うけどな」

優希「うん」

悠「おい」

紅菜「けど、なんで芋羊羹を?」

悠「うちの販売メニューでこれが一番売れ筋なんだ。10切れ500円ぴったり」

ともき「つまり宣伝か」

悠「今月は厳しくてな」

ともき「今月「も」だろ」

悠「……」

ともき「恨めしい目で見るなよ」

稲葉「毎月何回か買ってあげてるのに安定しないのね」

悠「一日三個なんか買ってくれたら助かるな」

稲葉「そんなに甘いものばかり食べないわ」

ともき「友人に頼り切るなよ」

悠「そのくらいキチキチな時が多いんだよ」

優希「威張っていえることじゃないな」

悠「えっーへん」

ともき「なんで胸張ったんだ」

悠「なんとなく」

ともき「暑さで脳が沸いたか」

悠「暑いよなぁ……。めちゃくちゃ暑い汗だくだよ」

優希「長袖辞めればいいのに」

悠「今日はたまたまだ。昨日半そでで寒かったのに今日これだよ」

ともき「間を取れないもんな」

悠「おれが気温に合わせるんじゃなく、気温がおれに合わせるべきだ」

ともき「その理屈で全部押し通そうとするのやめろよ」

悠「明日死ぬと分かっていても「覚悟」があるからこそ、ごり押し出来るんだ!「覚悟」は「絶望」を吹き飛ばすからだッ!」

優希「アンタなにに絶望してんだよ」

悠「店の売り上げに……。」

優希「生々しく悲しいな。」

ともき「それこそ覚悟を持ってどうにかしろよ」

悠「やめろォオオオオ、知った風な口をきいてんじゃあないぞオオオオこのちっぽけな小僧がああああああ」

優希「そのあと脳潰れて死ぬよな。」

ともき「そんなにギリギリなのか」

悠「落ちつけ…………心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……2…3、5…7…11…13…17……19。落ちつくんだ…『素数』を数えて落ちつくんだ…『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる。」

ともき「ダメだ現実逃避始めたぞ」

優希「これって現実逃避何ですか?」

ともき「アイツにとってはそうなんだろ。」

稲葉「それじゃあ今日の放送はここまでよ。メインパーソナリティは古川稲葉と」

禅「烏哭…禅で…お送り…しました。」
46/100ページ
スキ