ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡
ー稲葉の部屋(仮)ー
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日のゲストは…どういう組み合わせ?梔姐様とともきくんよ。」
梔「よろしゅう」
ともき「あ、はい。よろしくお願いします。」
梔「ほな、うちからお酒の席で聞いた話どす。なんでも、小学校時代あるクラスであった話。」
小学校3年の夏休みが終わって、2学期の初日。
担任の先生がそのクラスに女の子の転校生が来たことを知らせた。
ただし転校生は入院していて、まだ学校に来られないという。
ホームルームで「新しいお友だちに手紙を書いて励まそう」ということになり、みんな思い思いの手紙を書いた。
でも顔を見たこともない相手だから、どの手紙も「早くよくなってね」「早く一緒に遊ぼう」といった型通りの平凡な内容にしかならなかった。
次の週末、手紙とみんなが持ち寄ったプレゼントを持って、先生とクラスの数人がお見舞いに行った。
クラスを代表して病気の女の子に手渡したのは、学級委員の女の子。
夏休みにすっかり日焼けして、男子から「黒んぼ」とからかわれるほど活発な子だった。
彼女ははつらつとした大きな声で、「◯◯さん、早くよくなって一緒に遊ぼうね」と言いながら、手紙、千羽鶴、オモチャ、人形、マンガ本などを1つ1つ手渡した。
病気の女の子は少しはにかみながら、小さな声で「ありがとう」とだけ言った。
2学期の終わり頃、その子が病院で死んだ。
翌週、病院から学校に手紙とプレゼントが送り返されてきた。
お通夜で先生と両親が相談し、学校で引き取ることにしたという。
届いた段ボール箱を教室で開いたら、底のほうに何か黒い小さなものがある。
1人の子が手にしたとたん、「わぁ」と叫んで放り投げた。
よく見るとそれは病院でプレゼントした、ビニール製の小さな女の子の人形だった。
梔「黒見えたんは、ボールペンで突き刺したらしい小さな黒い凹みが全身を埋め尽くしていたからだったらしいどす。」
ともき「えーと、知り合いから聞いた話だ。」
昨晩、知人の家で二人で飲んでました。
テレビは点けっぱなしにしてあったので、話題が尽きると自然と二人で黙ってテレビを眺めてました。
ローカル局の数分程度のニュース番組を見ていた時、我々は同時に気付いてしまいました。
ちょうど、「資料映像:○○町」というテロップで、上空からヘリで住宅街の様子が流れていました。
「あ、○○町ってここじゃん!」
「おー、もしかしたら映ってるかもなぁ」
「ちょっと待てよ…あの駐車場がこっちの向きで映ってるって事は…あった!」
「おぅ!映ってる映ってる(笑)」
二人して、画面の片隅に半分だけ映っている知人宅をテレビに寄って指差しながら(酔っているのもあって)馬鹿笑いしていました。
しかし、映像が途切れる直前、僅かにカメラがぶれ、一瞬だけですが知人宅全体がテレビに映ったのです。
「あれ?」
「…ん?お前も見えた?」
知人の家は典型的な二階建ての一戸建てで、屋根は紺色の瓦が敷き詰められているのですが…。
「…なんか、赤いのが屋根に乗ってたような…?」
「うーん、何かの見間違い…には見えなかったような…?」
確かに、屋根の上に赤い「何か」が乗ってるのを、なまじテレビに近づいて注視していたために見てしまいました…。
ちなみに彼の家は、急坂の丘を造成した住宅地の一番上にあるため、屋根に直接よじ登る以外に確認することが出来ません。
しかも、家の形の関係上、庭から梯子をかけないと登れず、家族にも言うに言えない状況が続いています。
ともき「少なくとも、あの赤い「何か」が今現在は屋根の上にない(いない?)事だけでも確認したいらしい。」
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日のゲストは…どういう組み合わせ?梔姐様とともきくんよ。」
梔「よろしゅう」
ともき「あ、はい。よろしくお願いします。」
梔「ほな、うちからお酒の席で聞いた話どす。なんでも、小学校時代あるクラスであった話。」
小学校3年の夏休みが終わって、2学期の初日。
担任の先生がそのクラスに女の子の転校生が来たことを知らせた。
ただし転校生は入院していて、まだ学校に来られないという。
ホームルームで「新しいお友だちに手紙を書いて励まそう」ということになり、みんな思い思いの手紙を書いた。
でも顔を見たこともない相手だから、どの手紙も「早くよくなってね」「早く一緒に遊ぼう」といった型通りの平凡な内容にしかならなかった。
次の週末、手紙とみんなが持ち寄ったプレゼントを持って、先生とクラスの数人がお見舞いに行った。
クラスを代表して病気の女の子に手渡したのは、学級委員の女の子。
夏休みにすっかり日焼けして、男子から「黒んぼ」とからかわれるほど活発な子だった。
彼女ははつらつとした大きな声で、「◯◯さん、早くよくなって一緒に遊ぼうね」と言いながら、手紙、千羽鶴、オモチャ、人形、マンガ本などを1つ1つ手渡した。
病気の女の子は少しはにかみながら、小さな声で「ありがとう」とだけ言った。
2学期の終わり頃、その子が病院で死んだ。
翌週、病院から学校に手紙とプレゼントが送り返されてきた。
お通夜で先生と両親が相談し、学校で引き取ることにしたという。
届いた段ボール箱を教室で開いたら、底のほうに何か黒い小さなものがある。
1人の子が手にしたとたん、「わぁ」と叫んで放り投げた。
よく見るとそれは病院でプレゼントした、ビニール製の小さな女の子の人形だった。
梔「黒見えたんは、ボールペンで突き刺したらしい小さな黒い凹みが全身を埋め尽くしていたからだったらしいどす。」
ともき「えーと、知り合いから聞いた話だ。」
昨晩、知人の家で二人で飲んでました。
テレビは点けっぱなしにしてあったので、話題が尽きると自然と二人で黙ってテレビを眺めてました。
ローカル局の数分程度のニュース番組を見ていた時、我々は同時に気付いてしまいました。
ちょうど、「資料映像:○○町」というテロップで、上空からヘリで住宅街の様子が流れていました。
「あ、○○町ってここじゃん!」
「おー、もしかしたら映ってるかもなぁ」
「ちょっと待てよ…あの駐車場がこっちの向きで映ってるって事は…あった!」
「おぅ!映ってる映ってる(笑)」
二人して、画面の片隅に半分だけ映っている知人宅をテレビに寄って指差しながら(酔っているのもあって)馬鹿笑いしていました。
しかし、映像が途切れる直前、僅かにカメラがぶれ、一瞬だけですが知人宅全体がテレビに映ったのです。
「あれ?」
「…ん?お前も見えた?」
知人の家は典型的な二階建ての一戸建てで、屋根は紺色の瓦が敷き詰められているのですが…。
「…なんか、赤いのが屋根に乗ってたような…?」
「うーん、何かの見間違い…には見えなかったような…?」
確かに、屋根の上に赤い「何か」が乗ってるのを、なまじテレビに近づいて注視していたために見てしまいました…。
ちなみに彼の家は、急坂の丘を造成した住宅地の一番上にあるため、屋根に直接よじ登る以外に確認することが出来ません。
しかも、家の形の関係上、庭から梯子をかけないと登れず、家族にも言うに言えない状況が続いています。
ともき「少なくとも、あの赤い「何か」が今現在は屋根の上にない(いない?)事だけでも確認したいらしい。」