ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡
ー稲葉の部屋(仮)ー
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日のゲストは水と油、最悪の中でお馴染み。悠と柏さんよ。イェーイ!」
禅「イ…ェー…イ」
悠「っち」
柏「なに舌打ちしてんだ、こら?」
悠「うぜえ、喋んな。」
柏「テメェこそ口くせぇんだよ。」
悠「あんだと、テメェ…」
柏「触んな。お前の手はイカくせぇ。」
悠「っ…ぶっ殺す!」
稲葉「はいはーい。暴れるなら怪談を話してから表でやってね。」
悠「くそ、知り合いから聞いた…二年前くらいの話だ。」
そいつはあまり夜遊びするタイプじゃないが、その日は俺のバンドのライブを見に来て、終わったのがだいたい22時前。
自転車でのんびりと涼しくなり始めた空気を楽しみながら帰っているところだった。
ライブハウスからさほど離れていないところに女子校がある。
その女子校の数年前に改装したばかりの綺麗な体育館からきゃーっという遊んでるみたいな女の子の声が聞こえた。
反射的に自転車を止め、体育館の方を見た。
二階…というかちょっとした応援席みたいになってるところに制服の女の子たちがずらりと座っていた。
(なにか行事でもやってるのかな)
そう思って通り過ぎようとしたが何かがおかしい。
待てよ、何の音もしていないぞ…
そいつはもう一度女の子たちを見た。
彼女たちの外見はとてもよく似ていて…いや……
同じ女の子だ。
同じ女の子が応援席の端から端までびっしりと並んで行儀よく座っていた…
それに気付いた瞬間、彼女たちはそいつに向かって軽く右手をあげ、ひらひらと振ってみせた。
そいつは息を飲み慌てて自転車に乗り、その場を離れた。
彼女たちのスカートはいまどきの子たちには珍しい規定の長さだった。
悠「…それがなんだったのかは…当然判らなかったらしい。」
柏「ガキの頃、近所に名物婆がいてな…」
いつも煙管を持って畑仕事の合間にそこらの道端に座って一服していた。
皺だらけの顔と曲がった腰で決して綺麗とは言えなかったが、味のある陽気な婆さんで良く笑ってた。
その婆さんも寄る年波に勝てずに亡くなった。
その葬式の日におかしなことが起きた。
その婆さんの家は古い習わしで葬式は寺で行い。
家には親類だけが戻ってきてお清めする様式だった。
ご近所の奥さん連中やお袋が婆さんの家である土間のある田舎屋で炊き出しをして、みなが戻ってくるのを待っていた。
夕方、俺は暇だったから外で遊ぶつもりだったのか扉を開けたんだ…
外を見ると白いワンピースを着た若い娘が立っていた。
見たこともない綺麗な娘で見取れているうちに、娘は嬉しそうに笑うと頭を下げて消えてちまった。
柏「…見たのは俺だけだが…あの笑顔は婆さんと同じだったな。礼でも言いたくて戻ってきたんじゃねぇかな。」
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日のゲストは水と油、最悪の中でお馴染み。悠と柏さんよ。イェーイ!」
禅「イ…ェー…イ」
悠「っち」
柏「なに舌打ちしてんだ、こら?」
悠「うぜえ、喋んな。」
柏「テメェこそ口くせぇんだよ。」
悠「あんだと、テメェ…」
柏「触んな。お前の手はイカくせぇ。」
悠「っ…ぶっ殺す!」
稲葉「はいはーい。暴れるなら怪談を話してから表でやってね。」
悠「くそ、知り合いから聞いた…二年前くらいの話だ。」
そいつはあまり夜遊びするタイプじゃないが、その日は俺のバンドのライブを見に来て、終わったのがだいたい22時前。
自転車でのんびりと涼しくなり始めた空気を楽しみながら帰っているところだった。
ライブハウスからさほど離れていないところに女子校がある。
その女子校の数年前に改装したばかりの綺麗な体育館からきゃーっという遊んでるみたいな女の子の声が聞こえた。
反射的に自転車を止め、体育館の方を見た。
二階…というかちょっとした応援席みたいになってるところに制服の女の子たちがずらりと座っていた。
(なにか行事でもやってるのかな)
そう思って通り過ぎようとしたが何かがおかしい。
待てよ、何の音もしていないぞ…
そいつはもう一度女の子たちを見た。
彼女たちの外見はとてもよく似ていて…いや……
同じ女の子だ。
同じ女の子が応援席の端から端までびっしりと並んで行儀よく座っていた…
それに気付いた瞬間、彼女たちはそいつに向かって軽く右手をあげ、ひらひらと振ってみせた。
そいつは息を飲み慌てて自転車に乗り、その場を離れた。
彼女たちのスカートはいまどきの子たちには珍しい規定の長さだった。
悠「…それがなんだったのかは…当然判らなかったらしい。」
柏「ガキの頃、近所に名物婆がいてな…」
いつも煙管を持って畑仕事の合間にそこらの道端に座って一服していた。
皺だらけの顔と曲がった腰で決して綺麗とは言えなかったが、味のある陽気な婆さんで良く笑ってた。
その婆さんも寄る年波に勝てずに亡くなった。
その葬式の日におかしなことが起きた。
その婆さんの家は古い習わしで葬式は寺で行い。
家には親類だけが戻ってきてお清めする様式だった。
ご近所の奥さん連中やお袋が婆さんの家である土間のある田舎屋で炊き出しをして、みなが戻ってくるのを待っていた。
夕方、俺は暇だったから外で遊ぶつもりだったのか扉を開けたんだ…
外を見ると白いワンピースを着た若い娘が立っていた。
見たこともない綺麗な娘で見取れているうちに、娘は嬉しそうに笑うと頭を下げて消えてちまった。
柏「…見たのは俺だけだが…あの笑顔は婆さんと同じだったな。礼でも言いたくて戻ってきたんじゃねぇかな。」