ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡

ー稲葉の部屋(仮)ー

稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」

禅「烏哭禅の…」

稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」

稲葉「今日はゲストは引き続いて紫さんと悠よ。」

紫「あら、今日は悠なのね。」

悠「ま、よろしく。紫は今日も都市伝説系か?」

紫「えぇ、もちろん。」

悠「そうか。じゃ…さき話すな。ある若い夫婦が、露店をめぐっていた話…」

これは毎年、新盆前に立つ市で、仏様に供える色とりどりのお菓子を売る店がいくつか並ぶというものである。

時間は夜。

店の上には電線があり、そこから電球が一定の感覚で並んで、垂れ下がっている。

そのオレンジ色の光に、お菓子の色がよく映えた。

「きれいね…」
と、妻は見とれている。
特に仏様用に買おうという気持ちはなく、多分に冷やかしだった。
だが、もちろん売り手の親爺の声は愛想がいい。

「よっ!お嬢さん!安くしとくよ」

そう言いながらも、小さなスコップで菓子をすくい、ビニール袋に入れる。

それをハカリに乗せて、値段を客に告げる。

「半端な分はサービスだよっ!」

妻はそんな様子を尻目に、お菓子を眺めていた。

すると夫が…

「ちょっと俺、先、車に戻ってるわ」

「えっ?何で?」

夫の急な態度に思わず聞き変えす妻。

しかし夫は…

「うん…おまえもすぐ来いよ!」

とあいまいに返事してきびすを返すと、人込みの中に入っていってしまった。

妻はそれからしばらくお菓子を見て、車に戻った。

夫はタバコをふかしながら音楽を聞いている。

「ちょっとぉ!何で先に帰っちゃうの?」
とふくれた顔で言って夫の顔を見ると、こわばっていた。

「何?怒ってるの?」
「いや…違うんだ…」
「じゃあ、どうして…?」
「あのな、よく聞けよ」

夫は正面を見る。

おまえがお菓子見てた店でさ……

悠「小さい子供の顔がたくさん浮かんでたんだよ。そいつらがな…みんな、いいなあ…欲しいなあ…って口々に言いながら、お前の背後にまとわりついてたんだよ…って言ったそうだ」

紫「じゃ、私ね…有名な話よ」

ある町であった話…

1人暮らしの女の子がいて、ワンルームマンションに住んでいたんですが、ある日友達が二人遊びに来て泊まって行くことになったそうです。

夜になり、そろそろ寝よう、というときになって、友達二人は床に寝ることになり、その家の子はいつものようにベッドで眠ることになったのですが、しばらくしてベッドの横の床に寝ころんだ友達が、「牛乳が飲みたい」と言いだしたそうです。

結局牛乳は買い置きがなかったので、「ジュースでいいでしょ」となったのですがその友達はどうしても「牛乳が飲みたい」と言って聞きません。

仕方がないので、3人でコンビニに行くことになり、外に出たのですが、その牛乳が飲みたいといった子は外に出た途端警察に電話をかけ始めました。

事の真相は、その子が寝ようとベッドの横に寝ころんだとき、ベッドの下に両手に草刈り鎌を持った男が入り込んで横たわっているのを見つけたらしい。

男はその子の方を見たけど、見られた子は気がついたのがばれるとヤバイ、と思って気づかないふりをして、なんとかみんなを外に連れ出そうとしたんだそうな。

結局警察がその男を捕まえ、事情を聞いたところ、男は…

紫「女どもが寝静まったら全員殺してやるつもりだった…と言ったらしいわ。」
64/100ページ
スキ