ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡
ー稲葉の部屋(仮)ー
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日はゲストは邪魔なら蹴りとばすでお馴染みの千夜君と悠よ」
千夜「はぁ?」
悠「気にするな。多分誉めてるんだよ。」
千夜「……まぁいいダチの体験談だ…数年前の夏休み…」
ダチは妹と近所の川の河原で遊んでいて、叫び声に気付いたら妹は川に流されていた。
遺体は一週間たってから、だいぶ下流で見つかった。
そして一年後、ダチは一人で妹の流された河原に来ていた。
父親と母親は行くなと言っていたが…黙って行ったらしい…
ダチは河原でつんだ花を川に流して、お祈りをした。良く覚えていないけど、うろ覚えの念仏で祈っていた…
ふと目を上げると、川の中程に青白い色をしたおかっぱの女の子の顔が浮かんでいた。
その女の子は川の中からダチの方に向かって無表情のまま歩いてきた。
その顔を見て、ダチは「ああ、妹だ」と思った。
不思議に怖いとは思わず、1年ぶりに見る妹が近づいてくるのを河原に立って待っていた。
妹は一年前、おぼれたときと全く変わっていなかった。
やがて水からあがった妹は髪から水をぽたぽたたらしながらダチの前に立ってにこりと笑った。
懐かしさと再会の嬉しさにダチは手を伸ばして声をかけようとすると、妹は急に目をつり上がらせて口を醜くゆがませて
「あたしは死んだのにお兄ちゃんはなぜ死なない」
ダチは、ぞっとして目をつぶってしまい、また目を開けたときには妹はもういなかった。
千夜「…それ以来、河原には行けねぇらしい」
悠「じゃ次俺ね。これも親父の会社で聞いた話しだ」
乗車中にiPodを聴いているとそのまま寝てしまい、降車するバス停を乗り過ごしてしまうことがたまにある。
その日も起きているつもりが、いつの間にか寝てしまった。
しかし唐突に、まるで人に起こされるかのようにガバッっととび起きた。
金縛り状態から無理矢理脱出するようなあの感じ。
瞬間我に返り、あ!また乗り過ごしたか?って思ったら、幸いまだ降りるバス停の2つ手前だった。
次のバス停では、けっこう人が降りていく。
俺はその背中をボンヤリ眺めながら、ああ次降りなきゃって眠いのを我慢していた。
バスが走り出した途端、真後ろの席で女性(声の様子で)が喋りだした。
「…で……おねがい…ね……でね…ね…おねがいしますね」
携帯か…って思った。
携帯のお喋りがきこえるのが余り好きではない。
降りるバス停が近づくと携帯で家に迎えの要請をすることが多い。
次が降りるバス停だから、降車ブザーが鳴るのを待った。
いつも降車ブザーを自分で押さないタチなのだ。
でも誰も降りないらしく、いっこうにブザーが鳴らない。
後ろの女性は相変わらず喋っている。
声のトーンはますます下がり何を言っているかはわからない。
少しだけムッとしていた。仕方がないので自分で降車ブザーを押そうと手を伸ばしたその瞬間、ハッキリと
「お前にだよ」
と言って声が止んだ…。
ん?と思って振返ると…
悠「乗客はそいつだけだったそうだ。」
稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」
禅「烏哭禅の…」
稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」
稲葉「今日はゲストは邪魔なら蹴りとばすでお馴染みの千夜君と悠よ」
千夜「はぁ?」
悠「気にするな。多分誉めてるんだよ。」
千夜「……まぁいいダチの体験談だ…数年前の夏休み…」
ダチは妹と近所の川の河原で遊んでいて、叫び声に気付いたら妹は川に流されていた。
遺体は一週間たってから、だいぶ下流で見つかった。
そして一年後、ダチは一人で妹の流された河原に来ていた。
父親と母親は行くなと言っていたが…黙って行ったらしい…
ダチは河原でつんだ花を川に流して、お祈りをした。良く覚えていないけど、うろ覚えの念仏で祈っていた…
ふと目を上げると、川の中程に青白い色をしたおかっぱの女の子の顔が浮かんでいた。
その女の子は川の中からダチの方に向かって無表情のまま歩いてきた。
その顔を見て、ダチは「ああ、妹だ」と思った。
不思議に怖いとは思わず、1年ぶりに見る妹が近づいてくるのを河原に立って待っていた。
妹は一年前、おぼれたときと全く変わっていなかった。
やがて水からあがった妹は髪から水をぽたぽたたらしながらダチの前に立ってにこりと笑った。
懐かしさと再会の嬉しさにダチは手を伸ばして声をかけようとすると、妹は急に目をつり上がらせて口を醜くゆがませて
「あたしは死んだのにお兄ちゃんはなぜ死なない」
ダチは、ぞっとして目をつぶってしまい、また目を開けたときには妹はもういなかった。
千夜「…それ以来、河原には行けねぇらしい」
悠「じゃ次俺ね。これも親父の会社で聞いた話しだ」
乗車中にiPodを聴いているとそのまま寝てしまい、降車するバス停を乗り過ごしてしまうことがたまにある。
その日も起きているつもりが、いつの間にか寝てしまった。
しかし唐突に、まるで人に起こされるかのようにガバッっととび起きた。
金縛り状態から無理矢理脱出するようなあの感じ。
瞬間我に返り、あ!また乗り過ごしたか?って思ったら、幸いまだ降りるバス停の2つ手前だった。
次のバス停では、けっこう人が降りていく。
俺はその背中をボンヤリ眺めながら、ああ次降りなきゃって眠いのを我慢していた。
バスが走り出した途端、真後ろの席で女性(声の様子で)が喋りだした。
「…で……おねがい…ね……でね…ね…おねがいしますね」
携帯か…って思った。
携帯のお喋りがきこえるのが余り好きではない。
降りるバス停が近づくと携帯で家に迎えの要請をすることが多い。
次が降りるバス停だから、降車ブザーが鳴るのを待った。
いつも降車ブザーを自分で押さないタチなのだ。
でも誰も降りないらしく、いっこうにブザーが鳴らない。
後ろの女性は相変わらず喋っている。
声のトーンはますます下がり何を言っているかはわからない。
少しだけムッとしていた。仕方がないので自分で降車ブザーを押そうと手を伸ばしたその瞬間、ハッキリと
「お前にだよ」
と言って声が止んだ…。
ん?と思って振返ると…
悠「乗客はそいつだけだったそうだ。」