ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡5

ー稲葉の部屋(隣)(3/27/夕)ー

稲葉「毎度お馴染み。笑いと癒しを提供する古川稲葉と…」

禅「烏哭禅…と…」

優希「千歳優希&…」

紅菜「紅菜の…」

稲葉「電!」
優希&紅菜「「脳!」」
禅「ラジオ…!」

稲葉「はい、電脳ラジオの時間よ。今日のゲストは悠とともき君よ。」

悠「塚原流古武術を布教していきたいおれだ。」

ともき「悠の目指すものが解らない俺です」

紅菜「塚原流古武術には目潰しの技はありますか?」

優希「やめてくれ…」

悠「紅菜ちゃんは優希ちんにゾッコンだなぁ」

紅菜「……」

ともき「どついていいからな。」

悠「乱暴にされるのは嫌いじゃない!」

優希「知りませんよ…」

悠「乱暴にするのも好きだけどねん。さて、ここで昨日の話しに戻っちゃうか」

優希「えと……カレーでチキンの再現性が高いってところでしたよね」

紅菜「私、あのあとカレー買っちゃいましたよ」

悠「カレーの総本山新宿は中村屋本店のインドカリーなんだけど、おれはときどき本店まで1470円のコイツを食べにいくんだ。」

ともき「本当に新宿まで行動範囲になっちゃたな」

優希「たしかあそこ丸ごと中村屋系なんですよね。」

紅菜「三階や四階は洋食系レストランよね」

悠「おれのシマはカジュアルな二階か東館までだけどな。三階以上の高級フロアは未体験ゾーン」

紅菜「なにか、すいません。」

ともき「謝らなくていいから」

悠「さて、ここのインドカリーはカルダモン系を効かせた特徴的なチキンカレーでレトルトを食べるたびにおれは再現性の高さに痺れるんだ。シャバシャバした食感も近いし。ただそこがはっきりしてくると、ちょっと不安もよぎる」

ともき「なんの?」

悠「果たしておれの舌は本当に中村屋の味を思い出してるのか?って、そもそもパッケージには再現なんて書いてないし、レトルトでは店の売りじゃないビーフカリーあたりもたくさん出してる。……そこで確かめてみようと思い立った。」

紅菜「どうするんですか?」

悠「簡単だよ。家でレトルトをくってすぐ中村屋本店に向かって本物を喰らう。」

優希「……」
紅菜「……」
ともき「またしょうもないことを…」

悠「っで、先日、口の中に残り香をキープしながら家を出て猛ダッシュで新宿までいってみた。」

ともき「マジにやったのか…」

悠「鶏肉の違いには目をつぶるとして問題はカレー本体のディテールだ。もし1/5の値段のレトルトが100%再現してるならおれはもう本店にいく必要がない」

ともき「セコいな…」

悠「っで、まだ口の中に香りが残っている状態で食べた」

優希「……結果は?」

悠「そっくりだ……が、全然違う」

紅菜「つまり?」

悠「食べた瞬間の味の角度は近いがそこから広がる全体的なコクや味わいは別物だったな。しいていえば再現性は35%ぐらい。本店のはスパイスの絡みが複雑でさすが本店って味だ。」

ともき「悠は本当にいろいろしてるな…」

悠「ちなみにあとで店の人に聞いてみたら本店や一部の店だけで売ってる400円台の高級ブランド「民族レストラン」シリーズやその倍の値段する「味文化インドカリー」のほうが本店の味に寄近いそうだ。でもぶっちゃけ一番近いのはどうやら缶詰らしい。」

稲葉「じゃ、今日の放送はここまでよ。メインパーソナリティは古川稲葉と」

禅「烏哭…禅で…お送り…しました。」
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