ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡5

ー稲葉の部屋(隣)(3/13/夕)ー

稲葉「毎度お馴染み。笑いと癒しを提供する古川稲葉と…」

禅「烏哭禅…と…」

優希「千歳優希&…」

紅菜「紅菜の…」

稲葉「電!」
優希&紅菜「「脳!」」
禅「ラジオ…!」

稲葉「はい、電脳ラジオの時間よ。今日のゲストはミハイル殿下と真桜ちゃんよ」

ミハイル「アインシュタインを超える男の僕だ。」

真桜「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃーん……の真桜なの」

優希「ここまで元気のないじゃじゃじゃーんを聞いたのは初めだ…」

紅菜「あれ、萌原さんは?」

ミハイル「話についてこれんから置いてきた」

真桜「その代役が真桜なの。なかなか面白そうな話をしていたし少し参加してやるなの。」

優希「タイムマシンの話ですか?」

真桜「なの」

ミハイル「前々回、前回の話で未来に行くタイムマシンの現実は、理論上は異論がない。だがこの「理論上」というのがクセモノだ。なにせ地球の周りを時速2万キロで二年以上回っても0.02秒しか時間のズレがないのだ、その困難さは説明するまでもないな。」

優希「えと、じゃあ未来に行ったとわかるほどのズレを生じさせるためには、どれくらいのエネルギーが必要なんですか?」

真桜「それについての答えは現在の物理学で一応数値が出されるなの。未来に行く、すなわち時空を引き裂くのに必要なエネルギーは……Ep=mpc2=√hc5/G≒約20億ジュール(1.956GJ)なの」

紅菜「……」
優希「……」

真桜「まぁ、意味不明だろうななの。」

ミハイル「もう少し噛み砕いて説明してやろう。電極間の電圧が1ボルトのときに、電子が得するエネルギーを1エレクトロンボルトという。そして1エレクトロンボルトは「1.602×10-19ジュール」だ。2011年現在、世界でもっとも強大なエネルギーを発生させる素粒子研究施設「LHC」では7兆エレクトロンボルトを作り出せる。つまり7×1012、エレクトロンボルトということだ。」

真桜「指数対数を少しでも勉強したことがあるなら。この10の28乗というエネルギーが、いかに膨大なものかがわかるなの。」

優希「もうちょい分かりやすくできませんか?」

真桜「……ハンドガンの弾丸が命中するエネルギーが約500ジュールといわれているなの。」

ミハイル「しかも、この膨大なエネルギーをもってしても電子一個未来に送れるかという程度だ。」

真桜「人間を安全に未来に送り出すレベルになると、一般家庭にデススターが転がっているクラスの超科学が必要になってくるなの。」

稲葉「じゃ、今日の放送はここまでよ。メインパーソナリティは古川稲葉と」

禅「烏哭…禅で…お送り…しました。」
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