ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡

ー稲葉の部屋(仮)ー

稲葉「毎回お馴染み。古川稲葉と…」

禅「烏哭禅の…」

稲葉・禅「「電脳ラジオ!」」

稲葉「さて今日のゲストはともきくん、優日、海ちゃん、魔理沙でお送りするわ。」

ともき「魔理沙はまだ居るのか。」

魔理沙「当然だぜ。こんな面白い事で騒がないなんて嘘だぜ。」

ともき「考え方が悠と同じだ…」

海「いーやーや!稲ねぇちゃん!後生やから堪忍してや!」

稲葉「大丈夫よ。ちょっと怖い話するだけだから。」

海「せやからそれが嫌やねんて!」

稲葉「仕方ないわね…優日両手を広げてくれる?」

優日「両手を?よっと…そーなのかー!なんちゃって。」

稲葉「はい、海ちゃんどーん。」

優日「わっと…」

海「うぅ…怖い…やけどむにゅむにゅ柔らかい…温かい…ヘル&ヘブンや」

優日「え、えーと?」

稲葉「暫く抱いててあげて。」

ともき「どんな解決方法だ!」

禅「はは…では…今回は…俺が話します…ね。」

ともき「禅君か…」

禅「この話は…俺の…知人の…プログラマーが十年くらい前に起こった…体験談…です…」


私はその頃プログラマーの仕事をしていまして、忙しくなるとほとんど仕事場に缶詰状態で外に出れなくなる日が続いたのです。

当時私にはつき合っていた彼女がいたのですが…

缶詰の間は彼女とも全く連絡が取れなくて、ある日そのことで彼女と大喧嘩してしまいました。

結局その喧嘩は、二人が当時流行りだしていた携帯電話を持つことで決着しました。

とはいえ、また次の日から大仕事で1ヶ月ほど缶詰になることが確定していたので、私と彼女はすぐに携帯電話を買いに行き、お互い番号とメルアドを交換しました。

翌日、予定通り缶詰状態に入りました。

日に日に体調が悪くなっていったんですが、缶詰状態では特に珍しいことでもないですし

携帯電話を使って彼女とメールをするのが心の安らぎにもなって、なんとか仕事をこなしていきました。

その頃は確か12月の初め頃だったのですが、「待っテテネ。12月24日に会いにイクネ。」という内容のメールをよくもらっていました。

そして12月23日、仕事も締め切りの日になり、みんなピリピリしていました。

しかし、しばらくすると、急に外が騒がしくなりはじめました。

どうやら誰かの彼女が強引に会いにきたらしいのです。

なにやら長い間問答しているようで、(おいおい、騒がしいな。誰の女だよ・・・)などと思っていると、なんと私の彼女。

慌てて会いにいくと、なにやら興奮した勢いで私をまくし立ててきます。

なんとか落ち着かせ、よく話を聞いてみると彼女は泣きながら次のような内容のこと言いました。

「翌日から缶詰になってもいいように携帯を買ったのに、何度メールを送っても返信がこない。
でもそれは、忙しいからしかたないと思って我慢してたけど、一昨日くらい前から、電話すると女が出て、笑いながら全く話のかみ合わないことを言う。
挙句の果てには、今日電話をしたら「あの人はもらったわ」と言って笑い声を上げて切れる。これはただ事ではないと思って、押しかけてきた」

との事、私は彼女が何を言っているのか分からなくて、すぐに仕事場の電話を使い、自分の携帯にかけると……

「……この電話番号は、現在使われておりません……」

まさかと…
自分のメルアドにメールを送ってみても、あて先不明のメールが帰ってきます。
あの時は本当にゾッとして、鳥肌が立ちました。

その日は無理を頼み込んで自宅に帰してもらいました。

しかし一体私はこの数週間、誰とメールをしていたんでしょう…。

そして、24日に会いにくるとしきりに言っていたメール相手。

もし、私の彼女が強引に来て事実を教えてくれなければ、私は一体どうなっていたのでしょう……。

禅「……以上…です…フッー」
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