ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡3

ー稲葉の部屋(隣)ー

稲葉「毎度お馴染み。笑いと癒しを提供する古川稲葉と…」

禅「烏哭禅…と…」

優希「千歳優希&…」

紅菜「紅菜の…」

稲葉「電!」
優希&紅菜「「脳!」」
禅「ラジオ…!」

稲葉「はい、電脳ラジオの時間よ。今日は記念すべき300回ってことで放送拡大版、ゲストは悠にともき君よ。」

悠「ちぇき。」

ともき「うっす。」

優希「それで何するかは…」

紅菜「決まってないわよ。」

優希「わぁお…」

稲葉「ただ今回は放送時間を拡大してあるから……無駄に長くトークしてね。」

優希「無駄にっていっちゃいましたね。」

ともき「やる気あるのか無いのか…」

悠「まぁ、ある方なんじゃないか?」

稲葉「やる気を出しましょうか?」

悠「なんかあるのか」

稲葉「機嫌悪いと思うけど…揺光を起こすの」

悠「やめい。」

稲葉「まぁ、もう起こしたんだけどね」

悠「げッ!」

揺光【げっ…とは何じゃ、三日三晩搾り尽くしてやろうか】

ともき「どんな脅しですか…」

悠「三日三晩は嫌だが、一晩くらいならいいぜ」

ともき「お前も答えるな」

悠「しかし、お前冬眠中じゃなかったのか?」

揺光【いや、那須湯本におった。】

悠「何しとんじゃい。」

揺光【二日も寝たら十分じゃ。妾はどこぞのスキマ妖怪みたく季節を跨いでは眠れぬ】

優希「じゃあ、今はなにを?」

揺光【それでも寒い間は動くのが億劫になるからの。那須湯本温泉に浸かりながら殺生石の破片を眺めておった。】

紅菜「また封印されますよ?」

揺光【なぁに今の妾をどうこうできる僧など居らぬわ。それに…別に今さら国取りなど興味はないしのぅ。】

悠「さらっと怖いこというな。」

ともき「それでワンシーズン茨木にいるんですか?」

揺光【厭(いや)、温泉も堪能したし次は伏見にでもいってみるつもりじゃ】

優希「京都ですか?」

紅菜「あ、なるほど」

優希「なにがなるほどなんだ?」

紅菜「伏見稲荷大社があるでしょ」

ともき「そうなのか?」

悠「あぁ。しかも全国に三万社以上もある「お稲荷さん」を信仰する神社の総本宮として有名な場所だ。五穀豊穣、商売繁盛、交通安全なんか幅広いご利益があるとされてる。奥社にかけての参道には朱塗りの鳥居が連なって道を成す千本鳥居がある」

揺光【相も変わらずどーでもよい事をしっとるな。】

悠「ほっとけ」

優希「あの……旅費はどうなってるんです?」

揺光【あぁ、その辺りの奴から奪っとる。】

ともき「強盗だから!」

揺光【冗談じゃ冗談。賽銭箱から抜いとる】

優希「それも犯罪ですから!」

揺光【……冗談じゃ】

悠「微妙に間があったな…」

揺光【やかましいのぅ。ちゃんと支払っとるわ。この「かーど」というもので】

悠「なんでお前がクレカを…」

稲荷「私が貸してあげたのよ」

優希「え、稲葉さんのですか?」

稲葉「いいえ。お爺様のよ。」

悠「お前はお前でなにしてんだよ」

稲葉「いいのよ。お爺様は買い物とかしないから。」

ともき「そういう問題じゃ無いだろ…。」

紅菜「そうだ。貞子たんは?」

揺光【あぁ、あやつなら悠の家の倉庫にあるてれびに封印しとる】

悠「初耳だし可哀想なことするなよ!?」

揺光【平気じゃろ。まぁ、気になるならお主が解放してやるといい札を剥がせばすぐ出てこれる】

悠「妖怪が幽霊を封印するなよ」

ともき「色々むちゃくちゃだな。」

揺光【現実は小説より奇なりじゃ】

悠「上手いこといったつもりか」

優希「揺光さんは万能ですね」

揺光【まぁの。下手な神よりご利益があるぞ。拝むといい】

悠「拝むとなにが成就される?」

揺光【……子孫繁栄?】

悠「やかましいよ」

稲葉「そろそろ終わるけどどうする?」

ともき「それ聞いちゃうか?!」

悠「じゃあ…優希ちゃんを脱がすが」

優希「じゃあの意味がわかりません!」

揺光【そのままいただいても良いのか?】

優希「よかないですよ!」

紅菜「千歳も弄ったし終わりますか」

優希「俺をいじった意味はなんだよ!?」

悠「お約束かな。」

ともき「(よし、無事に終わりそうだな)」

悠「ともきも弄ろうかと思ったけど、ともきはこのあと俺とデートだし」

ともき「はぁ!?」

稲葉「じゃ、今日の放送はここまでよ。メインパーソナリティは古川稲葉と」

禅「烏哭…禅で…お送り…しました。」
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